アートって難しそうだし、どう楽しんでいいかわからない…。きっとそんな風に感じている方も多いのではないでしょうか。「アートに正解はない」とか「感じることが大切だ」とよく言われていますが、そんな抽象的なアドバイスが逆にわからなくしているのかもしれません。そこで今日は、「アートの楽しみ方」をイチから考えてみます!
現在、WISH LESS galleryで開催されているA.CE(エイス)の個展「デイトリップ」をモチーフに、まずは、「人」つまりアーティストを知ることから始めましょう。A.CEは、ロンドンを拠点に活動しているストリートアーティストです。彼の活動は、自身でプリントしたポスターを、夜な夜なロンドンの街に貼っていたことからはじまりました。大衆文化や消費社会に対する反発的なメッセージやユーモアなどを込めた作品を人々にダイレクトに届けたかったのでしょう。
そのキャッチーなポスターは多くの人たちの目にとまり、その後のファッションブランドとのコラボレーションなどにつながっていきます。
見たことのあるようなキャラクターがコラージュでアートに
次に「作品」そのものに注目してみます。彼の作品をじっくり見てみると、いろんなストーリーが詰まっています。モチーフとなっているのは世界的に著名なキャラクターのようにも見えますが、雰囲気が違うような…。顔にはさまざまなロゴがちりばめられ、かぶっている帽子には数字や地名などがコラージュされています。さらに、背景には地図が配置されています。「見慣れたキャラクターも現代の日常にあるデザインの中に溶け込めば、こんなユーモアあふれる姿に変身する」は、そんなストーリーを想像できそうですよね。みなさんは、どんな想像を膨らませますか?