【短期連載】ピアニストの詩③ mouse on the keys 前衛、カオスの表現から新境地へ

カルチャー, 音楽

 中心人物の川﨑は幼少期から建築やアニメに影響を受ける一方、両親が趣味として自宅に置いていたピアノに慣れ親しんだ。自身はドラマーとしての道を歩んだが、「ピアノが鳴っているだけでいいよな、と思う響きの美しさがある」としてマウス・オン・ザ・キーズの構成を考案した。
 彼らの新境地ともいえるのが5月に発売したアルバム「tres」だ。ピアノとドラムの基本構成は維持しつつ、ギターの速弾きやメロディアスなボーカルをゲストに迎え、「従来の前衛的、カオスの表現から、明快でも格好良い」という進化を遂げている。
 彼らは8月に中国公演を成功し、10~11月は北米ツアーが決定している。川﨑は、「ピアノが軸でありつつも、自由にいろいろなものを取り込み、より高レベルを追求したい」と力を込めた。

 この1曲! Stars Down(feat. Dominique Fils-Aime)
 カナダ・モントリオールの女性シンガー、ドミニク・フィス・メイを起用し、メロウでありながら、無機質な雰囲気を漂わせた。ダイナミックなボーカルが誘うサビは、悲哀や郷愁などさまざまな感情がわき起こってきた。
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http://mouseonthekeys.net/

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    ②→Pia-no-jaC← 変幻自在のピアノと疾走するカホンが生み出すスリル

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