中国沿岸南部に位置する特別行政区マカオ。1999年の中国返還までポルトガルが長く行政権を持ち、欧州と中国、日本を結ぶ中継貿易やキリスト教布教の拠点として発展してきました。カジノや毎年開かれるグランプリが有名ですが、美しい光景や史跡、グルメ、エンターテインメントなど旅行先の魅力も満載です。メトロポリターナが現地取材で体感した「美しいマカオ」を、エリア別に紹介します。初回は高級ホテルなど統合型リゾート(IR)が続々とオープンし、急速に開発が進む、輝きのコタイ地区。
華麗なダンスと迫力の舞台装置でみせる水上ショー
中国大陸から続くマカオ半島、かつてのタイパ島とコロアン島、両島の間を埋め立てたコタイの4地区で構成するマカオのうち、〝いま〟を象徴するのがコタイです。広大な埋め立て地に、2007年に開業した「ザ・ヴェネチアン・マカオ」を皮切りとしてIRが林立。カジノはもちろん、巨大ショッピングモールや劇場、高級レストランなど見どころがいっぱいです。
まず、体験したいのが、世界水準のエンターテインメント。約2000人収容の専用劇場で上演する「ザ・ハウス・オブ・ダンシング・ウォーター」は、オリンピックプール5個分という壮大な水の演出などでみせるショーです。華麗かつ、アクロバティックなダンス、迫力の舞台装置を織り交ぜた愛の物語は、セリフがなくても約90分の上演が短く感じるほど。
華麗なダンスなどが演じられる舞台(上)から、一瞬で巨大な船がせり出してくる装置の演出にも魅了される(下)
街中にもエンタメがあふれています。劇場のあるホテルに隣接するウィン・パレス前の噴水では、20~30分間隔で音楽と水しぶき、照明で演出する「パフォーマンス・レイク」が鑑賞できます。ホテル内からも、噴水をロープウエーのように周回する「スカイ・キャブ」(いずれも無料)に乗っても、さらに道路脇からも、華やかな光景を見ることができます。
水と光の演出に圧倒されるパフォーマンス・レイク
ハリウッド映画がテーマのホテル、スタジオ・シティ・マカオでは、外観を特徴付ける8の字型の観覧車「ゴールデン・リール」に乗ってみました。地上130mに設置された車内からは、いまも開発が進む地域を眼下に臨むことができます。
ゴールデンリールの頂上からの眺め(左)8の字にゴンドラが並ぶ(右)