学問の神さま、菅原道真公をまつる京都市上京区の北野天満宮で28日、来年の干支で、道真公の使いとされる「丑」(牛)が境内を参拝しました。参拝者らは、悠々と歩く牛の姿を写真に収めるなどして、新年の平穏と幸運を願っていました。
本殿参拝のため、ゆっくりと参道を進む牛の冬子
道真公は、845(承和12)年の丑年の生まれです。九州の大宰府で亡くなったときに「人にひかせず牛の行くところにとどめよ」と遺言を残し、遺骸を牛車に乗せて運んでいると、途中で牛が動かなくなり、その場所、現在の大宰府天満宮に埋葬したそうです。牛と道真公は深い縁で結ばれているんですね。
本殿でお参りして、頭に神の依り代となる御幣をつけてもらった冬子
そこで、北野天満宮では12年に1度、丑年に牛が境内を参拝しています。本来は元日に参拝しますが、今回は新型コロナウイルス感染防止と3密回避のため、鳥居などにしめ縄を飾り付けるこの日に合わせ行いました。
境内を訪れた牛は9歳のメスの「冬子」です。真新しいしめ縄が飾られたばかりの鳥居をくぐり、参道をゆっくりと本殿へと進むと、神職のお祓いに神妙な面持ちで頭を下げていました。