沙羅双樹の寺として知られる京都市右京区の妙心寺の塔頭、東林院で、無病息災を祈る新春恒例の「小豆粥で初春を祝う会」が1月31日まで行われています。

東林院は、妙心寺の境内にある塔頭寺院です
新型コロナの影響で緊急事態宣言が再発令された京都ではさまざまな初春の行事が中止になったり規模を縮小したりしていますが、東林院では空気清浄機や加湿器を設置し、窓を開け放つなどのコロナ対策を取った上で実施しています。

小豆粥を取り分ける参加者たち
小豆粥は京都では小正月の15日に食べると1年間の邪気を払い、万病を除くと伝えられています。1月7日の七草粥と同様、平安時代から続く新春の風習とされています。

小豆粥にはお下がりの餅も入り、とてもやさしい味です
会の初日には、僧侶の読経が響く中、参加者が振舞われた小豆粥を少量取り分けてお供えとして差し出す禅の儀式「散飯式が」行われ、西川玄房住職(81)が庭の木々に粥を供えました。
西川住職は「お供えを施すことによってコロナで不安な心を落ち着かせ、安らぎを感じてほしい」と話していました。

参加者から取り分けた小豆粥を木々に供える西川住職
小豆粥で初春を祝う会は31日までの午前11時~午後3時。会費3800円。問い合わせは東林院(☎075・463・1334)。