《今日も恋するARTガイド》クリスチャン・ボルタンスキー『アニミタス -さざめく亡霊たち』


恋愛不器用で何かとこじらせがちな女子、「空回りちゃん」。
そんな乙女の恋するハチャメチャ劇場を入り口に、オススメのアートをゆる〜くご案内します。

モノに宿る“記憶”って何だろう?

モノや場所に宿る「記憶」をテーマに、さまざまな作品が公開されているクリスチャン・ボルタンスキー展。歴史ある会場の旧朝香宮邸では、どこからともなく物語めいたことばがささやかれたり、誰かの心臓音が聞こえてきたり…。かつてそこにいた人々の痕跡を静かに蘇らせる仕掛けの数々で構成される本展は、まるで小さな“時空の旅”のよう。空回りちゃんのように大好きな人からもらったモノに特別な意味を感じることができるのも、そこに個人的な思い出や記憶が宿っているから。世界は目に見えるものだけでなく、たくさんの人の記憶に支えられて成り立っていることを感じられる展覧会です。

クリスチャン・ボルタンスキー『アニミタス-さざめく亡霊たち』

会場:東京都庭園美術館(港区白金台5-21-9)
会期:12月25日(日)まで
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)

《アニミタス》(小さな魂)、2014 年Photo:Angelika Markul Courtesy the artist and Marian Goodman Gallery


黄身子

東京藝大に通う傍ら、某美術雑誌の編集アシスタントとしても活動中。Twitterでは“自意識過剰と恋愛不適合をゆるコミカライズする漫画”「毎日シンドローム」を連載。
@mososetsunight





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