首都アムステルダムから、有名なオランダの大堤防を通って北へ進むと、エッシャーの生地、レーワルデンという大きい町に出ます。私は、突然思い立って、その町の役所へ行きました。
そして、エッシャーの作品はどこに行けば見られるかと聞きました。その人は、役所の裏庭に私をつれていき、「コレ」と言って丸い柱を見せてくれました。そこに描かれているものは、模様ではなく、絵であり、しかも円筒というキャンバスに描かれた不思議な作品でした。
私はレーワルデンではなく、イスラエルへ行くべきだったのです。
絵を描いている人は、みんな同じ道を進んでいるように見えるかもしれませんが、本当は違います。誰か、他の人の影響の下にあるうちは、その人以上にはなれないし、人は美術上の問題にもしません。年月はかかるでしょうが、あきらめずに歩いて行けば、きっと自分の世界が開けるときがきます。そのための努力を惜しまぬことだと思います。
エッシャーは一人で、自分の世界を見つけたのです。