米音楽専門誌ローリングストーンは28日、2016年「ベストアルバム50」を発表。米歌手 ビヨンセの『Lemonade』がトップに輝きました。
この作品は、4月に米HBOテレビで放送された短編映画と連動したビジュアルアルバムで、スタジオアルバムとしては6枚目。米ミュージシャン ジャック・ホワイトやカナダの歌手 ザ・ウイークエンドらとのコラボ曲を含む全12曲が収録されており、米国や英国など世界各国のチャートで1位を獲得しました。恋愛や怒り、裏切りをテーマにした曲が多いため、夫で米ラップ歌手 ジェイ・Zとの不和が噂されましたが、夫婦仲に問題なかったようです。
2位に選ばれたのは、1月に69歳で亡くなった英歌手 デヴィド・ボウイが死の2日前にリリースした『Blackstar』です。米ラップ歌手 ケンドリック・ラマーや米歌手 ディアンジェロらからインスピレーションを受けて制作したという25枚目のスタジオアルバム。米ニューヨーク在住のジャズミュージシャンも参加しており、ボウイが最期まで挑戦を続けていたことが分かる作品です。
3位は、米ヒップホップアーティスト チャンス・ザ・ラッパーの『Coloring Book』。収録曲『Blessings』で「俺はフリー(ただ)では曲を作らない。フリーダム(自由)のために作るんだ」と歌っているチャンス・ザ・ラッパーの〝傑作〟といわれており、ゴスペルやソウル、ジャズなどブラックミュージックが結晶した作品となっています。
米インディー界で注目を集めるバンド「カー・シート・ヘッドレスト」の『Teens of Denial』が4位、米歌手 フランク・オーシャンの『Blonde』が5位に入りました。

ロンドンの100クラブで演奏する「カー・シート・ヘッドレスト」=6月21日©Getty Images