タイトルはどこから? ほんとに自作は読み返さない? 芥川賞作家の川上未映子さん(40)が、10代のころから愛読者だった村上春樹さん(68)にインタビューした対話集『みみずくは黄昏に飛びたつ』(新潮社)が刊行された。最新作『騎士団長殺し』を中心に、作品の意味、創作の極意などについてズバズバと切り込む川上さんに、どこまでも丁寧に正面から答える村上さん。作家が作家に聞く作家論は読み応えたっぷり。
「インタビューをした経験がなかったので、事前にかなり準備して、いろいろ質問も考えていたんですけど、始まってみるとアドリブというか、小説のことや技術のこと、普段自分が考えていることから話がつながっていきましたね」
本書は4章構成。平成27年、村上さんが『職業としての小説家』を刊行したときのインタビューが第1章。さらに『騎士団長殺し』の執筆後に行った3日間のインタビューを3章に分けて収録。