住宅街に突然現れる奇妙な建物。不思議なかたちをしていたり、変わった素材だったり…現代建築家の手がけた戸建て住宅を撮影した写真集『東京の家』(青幻舎・3500円+税)が面白い。東京に住むフランス人の写真家、ジェレミ・ステラさん(38)は、独創的な建物をただ撮り集めるのではなく、生活を活写するストリートフォトの手法を使って「街の面白さ」に迫っている。(篠原知存)
「私もそうでしたが、外国人は東京といえば高層ビルが林立するイメージを思い浮かべる。でもそれはごく一部のことで、じつは小さな住宅が密集する平面的な都市ですよね。その住宅街に現代建築の一軒家が点在する。パリにはない風景で面白いと思いました」
2009年から東京を拠点に活動。欧米の新聞や雑誌向けにドキュメンタリーの取材をしながら、このシリーズの撮影を重ねた。写真集にはアトリエ・ワン、藤本壮介、西沢立衛、妹島和世ら現代建築の担い手による53カ所の戸建て住宅が登場する。

