児童書『世界を救うパンの缶詰』とふわふわでブルーベリー味などで甘くておいしいパンの缶詰

大人にもオススメしたい!「パンの缶詰」の誕生秘話を描いた児童書

Book, CULTURE

 23年前の1995年1月17日、阪神・淡路大震災が発生。その被災者の「乾パンのように長期保存ができて、やわらかいパンがほしい」という声から生まれた“奇跡の備蓄食”「パンの缶詰」の誕生秘話を描いた児童書『世界を救うパンの缶詰』が話題となっています。

 昨年10月に出版されたこの本は、パン職人 秋元義彦さんが従来は存在しなかったパンの缶詰を完成させるまでの過程と、その後、賞味期限切れとなる前に缶詰を回収し、世界の飢餓地域に届けるシステムを生み出すまでの姿が描かれています。

やましたこうへいさんのイラストがポップでかわいい本の表紙=代官山蔦屋書店


 大震災の当時、栃木県で暮らしていた秋元さんは、パン屋さんを経営していた父親と相談し、2000個のパンを焼き、被災地へ。数日後、現地の人から、混乱している状況の中、半分以上のパンが被災者に手渡される前に痛んでしまい捨てざるを得なかった、という連絡を受けたそうです。

 それからまもなく、被災者から「乾パンのように長期保存ができて、秋元さんが焼いてくれたような柔らかくておいしいパンはありませんか」という電話がかかってきました。そこから、秋元さんの挑戦が始まります。

 当時は、魚や肉の缶詰はあってもパンの缶詰はありませんでした。100回以上の試行錯誤を繰り返し、1年半後にやっと完成。その後、新潟県中越地震などで活用され、多くの自治体や企業で利用されるようになりました。

 しかし、あるとき、自治体関係者から「賞味期限が近いため、買い換えたい。古い缶詰を処分してほしい」との電話が入ります。その数5000缶。心を込めて作ったパンが処分されるということに、秋元さんは大変なショックを受けます。どうしたら缶詰を無駄にしないですむのかということが次の課題となりました。

パンの缶詰はオレンジ味、ブルーベリー味、ストロベリー味の3種類。救缶鳥プロジェクト用の缶は通常の缶より少し大きくなっています(左)=代官山蔦屋書店


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