キャリアに悩む女性が多いと聞く。たとえば結婚や出産といったライフイベントにどう向き合うか。その際仕事はどうするのか。自分の思い通りになるとは限らないものだらけで、それでも意志を持たないわけにはいかない。まして生きかたのテンプレなどどこにもない時代である。悩むのは当然だと思う。
正解が見えないのは苦しいことだ。しかし見えないながらに「なるようになる」ことも沢山あると、そのような人生を歩んできた私は思う。フリーランスになって14年あまり、今こうしてビューティライターの仕事をさせてもらっているが、かねてよりこの仕事に就きたいと計画的に生きてきたわけではない。
そもそも人生の設計図を練ったことがない。計画を立てるのは好きなほうで、朝その日のタイムスケジュールを書く、年始に1年の目標を考える、こういう作業は積極的にできる。けれど5年後、10年後とスパンが長くなると、途端にイメージが湧かなくなる。そのくせいつも、自分の天職は?なんのために生まれてきたの?と問い、惑いながら生きている。
幼いころから母に「やりたいことを早くみつけたほうがいい」と言われ、いつも将来の夢を持つようにしていた。漫画家、舞台俳優、心理学者等々。しかし恋に恋するレベルの夢は、現実味がないまま泡のように消えていく。やりたいことがないという焦りだけが残った。
高校生でメイクアップアーティストに憧れて以降、美容の世界にコミットし、化粧品会社で企画開発職をメインに働くことになるのだが、その間も決して一本気にやってきたわけではない。途中、WEBデザインの道に進もうと専門学校に通ったり、編集プロダクションに転職しようとしたり。今仕事をいただけているのも、奇跡的にありがたい状況というだけであって、そこに主体的な計画性はない。
結婚や出産も熟考の末とは言いがたい。離婚後、息子とふたりで暮らして8年になるが、とてもできた母親とは言えないまま、時だけが過ぎているありさま。改めて、私の人生はなんと行き当たりばったりであるかと思う。
それでもなんとかなっているのは、まず周囲の人たちに助けられているからだ。息子と私に良くしてくれる友人たち、仕事で信頼関係を築いてくださる取引先のみなさま。
さらに、把握しすぎないことが可能性を広げている、と言えるかもしれない。たとえば育児と仕事の両立、その大変さにあらかじめ絶望しすぎると、飛び込めなくなる。フリーランスの不安定さに恐怖を感じすぎると、会社員をやめにくくなる。「よくわからないけどやってみよう」というぼんやりした好奇心は、案外人生の大きな助けになっている気がする。
そう思うと、計画性がほどほどというのも悪くない。明確にプランニングができるなら、もちろんそれに越したことはないけれど。迷いながら、わからないながらに進んでも、自分の外にある世界が助けてくれ、道が開けることは多々あるのだと信じたい。
アヤナ
ビューティライター。化粧品メーカーの企画開発職を経て、35歳でライターとして独立する。培った専門知識にファッションやアート、ウェルネス視点を加えた独自の美容観でビューティを分析し、さまざまなメディアで執筆。近著に『仕事美辞』(2024年双葉社)。Podcast「にあう色が知りたい」を編集者の服部円さんとはじめました!お便りお待ちしています。

30年以上前から女性の健康とともに歩み、研究開発をつづけてきたロート製薬は、女性ならではのからだの変化・不調に向きあう商品や、正しい知識を発信中。「女性ホルモン」と生きるあなたの、からだだけでなくこころにまで、そして、目に見えるものだけでなくカタチのないものにまで寄り添う存在として、“モンモン”を、“ルンルン”にしていくパートナーを目指しています。
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