ダンス公演「FINAL LEGEND V」にゲスト出演し、「大東京帝国」を披露するDAZZLE=東京・浅草の浅草公会堂 (写真・田中幸美)

《浅草》唯一無二のダンスカンパニー「DAZZLE」がダンス公演「FINAL LEGEND」にゲスト出演 

演劇, カルチャー

 独自の世界観で独創的なダンス作品を次々と生み出し、結成20周年の昨年は記念公演「鱗人輪舞」(リンド・ロンド)を成功させたダンスカンパニー「DAZZLE」(ダズル)が5日、東京・浅草の浅草公会堂で行われているダンス公演「FINAL LEGEND Ⅴ」のゲストとして登場しました。

独自の世界観をダンスで表現するダンスカンパニー「DAZZLE」の「大東京帝国」=東京・浅草の浅草公会堂 (写真・田中幸美)


 披露したのは、「大東京帝国」。アニメ映画化(1988年)やゲーム化もされた大友克洋の名作マンガ「AKIRA」にインスパイアされて作った作品です。AKIRAのサウンドトラックの楽曲を使うなど、AKIRAを彷彿とさせる躍動感とダークな世界観を独特のダンスで表現しました。

ダークなDAZZLEの世界観はAKIRAに通じるところがあります


 「FINAL LEGEND」は、ダンスのエンターテインメント性に着目し、ダンス作品におけるコレオグラファー(振付師)の実力を競うコンテスト「Legend TOKYO」大会の歴代の受賞作が集うエンターテインメントショー公演です。

「FINAL LEGEND V」にゲスト出演したDAZZLE


 今年のテーマは、「2・5次元コレオグラフィー」。マンガやアニメなど2次元作品を舞台化したものを2・5次元舞台といいますが、「Legend TOKYO」歴代受賞作の中でも特にマンガのような強烈な個性を放つ作品が大集結しました。

赤と黒の対比が美しい大東京帝国


 DAZZLEは、2011年から行われている「Legend TOKYO」の初代優勝者「ファースト・レジェンド」です。大東京帝国は12年に「Legend TOKYO Capter2」にゲスト出演した際に披露した作品です。

AKIRAの躍動感とダークな世界はDAZZLEの世界観に共通します


 DAZZLE主宰で演出と振り付けを担当する長谷川達也さんは「AKIRAの具体的なこのシーンというより、全体的なイメージをなんとなく表現しました」と話します。

DAZZLE主宰の長谷川達也さん


 さらに2012年に開催された原画展「大友克洋GENGA展」で、大友さんの前で披露した思い出深い作品でもあるそうです。

DAZZLEは、アニメや映画などにヒントを得た世界をダンスで表現します


 見どころは冒頭のまるで印を結ぶような指の動き。密教に伝わる九字切り(九字護身法)と呼ばれる印を結ぶ動作から着想を得て、自分たちのアレンジを加えて振り付けを完成させたそう。その素早い手の動きに注目です。

印を結ぶような手指の動きからは目を離せません


 長谷川さんは「2次元という空想の世界を3次元に具現化するというのはこれまではすごく難しいことでした。それが衣装やメーク、最近では映像技術なども進化してきてそういう表現が可能になってきました。それが2・5次元の新しい取り組みになってきたと思います」とも話していました。
 DAZZLEは6日午後4時30分からの最終公演にも出演します。(写真はすべて田中幸美)

◆DAZZLEの公式サイトは、http://www.dazzle-net.jp/


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