帆立貝のマリネ 赤ピーマンのムースを添え©Waki Hamatsu

《雑司が谷》都心の喧騒からエスケープして、フランスの田舎を味わう

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 東京メトロには全部で130の駅があり、そのうち、雑司が谷駅は乗降客数のランキングで126位。東京で生活していてもこの駅がどこにあるか、知っている人は多くないはずです。

 この駅の上にある都電荒川線・鬼子母神駅のホームに立つと、北には池袋、南には新宿の高層ビル群という、東京を象徴するような光景を眺めることができます。そして、近くで明治通りと目白通りが交差しているのですが、雑司が谷は時の流れから取り残されたかのように静かです。

 そんな場所にあるフランス料理店「オー・ボン・コワン」は、都心の喧騒からの身近で魅力的なエスケープ先。「今風の料理には興味ない」と潔く語る市毛シェフがつくるのは、フランスの田舎を思わせるシンプルで気取りのない料理です。

 料理人というよりも物書きといった風貌で、フランスの料理だけでなく文化にも関心のある市毛シェフの店では、「ジャンボン・ペルシエ」や「レンズ豆を添えたプティサレ」など素朴でおいしい品々や、フランス人が大好きな、北アフリカの香辛料を効かせたメルゲーズを味わえます。

レモンのタルト©Waki Hamatsu


 市毛シェフは以前、神楽坂にある老舗レストランで8年間にわたり、フランス人や本場の雰囲気を求めてやって来るフランス好きな日本人に料理を提供。彼にとって、雑司が谷は商業的に開発される前の古き良き神楽坂を思い起こさせるそうです。

 そして、ここは小さなレストランなのですが、居心地がよく、決して狭さを感じるようなことはありません。

 喧騒の中でストレスを感じながら働いているあなた! ゆったりとした空気が流れる雑司が谷で、気取らない本当のフランス料理を食べながら、自分を取り戻してみてはいかがでしょうか。

リラックスできる落ち着いた店内 ©Waki Hamatsu


オー・ボン・コワン

豊島区雑司が谷2-3-17 

03-6914-1275

http://www.eatpia.com/restaurant/au-bon-coin-zoshi...



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