前回、「ブロックチェーン」という技術は、私たちの生活の身近にあることが分かりました。今回も、ブロックチェーン技術の最先端を走る株式会社アーリーワークスの上池佑介さんにお話を伺い、「お金の未来」について解説して頂きます。
―「お金の未来」と聞いて思い出すのは、銀行に行かなくてもスマホやインターネットから簡単に振込みなどができるようになりましたね。このことはブロックチェーンと関係がありますか?
はい。ものすごく関係があります。かつてお金の出し入れは銀行が開いている時間に行って、通帳と印鑑等を提示する必要がありました。それが今はキャッシュカードに代用され、コンビニ等のATMで入出金ができるようになりました。最近ではキャッシュレス決済サービスにも連携し、現金を持たなくても生活ができるようになりましたね。ブロックチェーンはまさにこのような「お金の未来や進化」をリードする技術になるんです。
―具体的にはこれからどんな「未来」が待っているのでしょうか?
ブロックチェーンは、ブロックというデータの単位をチェーンのようにつなぎ合わせてデータを保管し安全性を高める技術です。
銀行に預けているお金は各銀行が管理しているシステムによって保証され、第三者が改ざんしたり勝手にお金が引き出されたりしないようになっています。でも銀行間での振込みには手数料がかかりますよね。海外送金する場合などは手数料が多額になるケースもあります。
ブロックチェーンでは、振込金額をブロック単位にしてチェーンとして送金するため、振込む過程の不正行為を防止し(メールが海外でもその日に届くことと同じで)小額でその日のうちに送金が可能となります。つまり安全にお金のやり取りが可能になる未来が拓けてくるんです。よくニュースなどで目にする「フィンテック※」の土台を支えている技術と言って差し支えないと思います。
※金融(finance)と技術(technology)を組み合わせた造語。IT技術を活用した革新的な金融サービスや、その開発企業、周辺環境などを指して広く使用される。
―そうなるとブロックチェーンはお金を増やすことにも関係してきますか?
はい。こちらも大きく関係しています。まだ発展途上の領域となりますが、「仮想通貨」や「暗号通貨」はブロックチェーンなくしては成立しません。ブロックチェーンを核としたフィンテックは物凄いスピードで進化していますので、これからの投資は安全にそしてスピーディーにお金を増やしていく社会になっていくでしょうね。
―「お金の未来」全てにブロックチェーンが関係してくるんですね。次回も楽しみです。ありがとうございました。

上池佑介
1988年北海道出身。2012年にヤフー株式会社に入社。その後、ソフトバンクグループ株式会社の社長室を経て、2017年からGoogleに入社。2020年1月にアーリーワークスに参画。現在、取締役COOとして新しい日本の社会をテクノロジーで先導している。
株式会社アーリーワークス
https://e-arly.works/