《The Two Generals》 2016、125 × 150 cm © Heri Dono、 courtesy Mizuma Art Gallery

≪市ヶ谷≫躍動感にあふれ、人々を惹きつけるインドネシアの作家 ヘリ・ドノの展覧会


 政治風刺とジャワの伝統とが共存した躍動感にあふれる作品で知られる現代のインドネシアを代表する作家 ヘリ・ドノ氏の絵画15点とインスタレーション3点を集めた個展「HERIDONOLOGY」が、新宿区市谷田町のMIZUMA ART GALLERYで開催されています。

 スハルト体制下にあった首都ジャカルタで1960年に生まれたヘリ・ドノ氏の作品の持つ特徴の一つは〝社会批判性〟。彼の作品に登場する空想上の怪物や獣などは、権力の象徴に対する破壊分子的な比喩であるかもしれません。軍事介入や環境破壊、汚職などが、ヘリ・ドノ氏のブラックユーモアに満ちた物語の不条理主義的な風景に表れています。

 絵画には、インドネシアの伝統的な影絵芝居「ワヤン・クリ」の影響が感じられるインパクトの強いキャラクターが描かれており、観飽きません。一方、インスタレーションはすべて、スイッチを押すと動く仕掛けになっていて楽しいです。「Angels Fallen from the Sky」(2008年)は、10人の天使が羽ばたきながら地上を目指す様子で、「自由や希望、夢」を表現。また、目が左右に動き、ちょっとかわいい「Watching the Marginal People」(2000年)は、マージナルな存在への視点の重要性をうががえます。

 ユーモアと物語手法で、観る者の意識を省みるべき根本的な課題に向けさせる「HERIDONOLOGY」の科学への探求が味わえる展覧会です。10月22日まで。入場無料

《Angels Fallen from the Sky》 2008、90×90×40 cm(10 pcs) ©Heri Don、 courtesy Mizuma Art Gallery


《Watching the Marginal People》 2000、 42.3 × 29.6 cm(10 pcs) ©Heri Don、courtesy Mizuma Art Gallery


《Champagne from Television》 2016、 66 × 78 cm ©Heri Dono、courtesy Mizuma Art Gallery



HERIDONOLOGY

会場:東京都新宿区市谷田町3-13神楽ビル2F MIZUMA ART GALLERY(ミヅマアートギャラリー)

開館時間:11:00~19:00

休廊日:日曜・月曜・祝日


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