(左)『本を贈る』著:若松英輔、島田潤一郎、 牟田都子 ほか 1800円 三輪舎 (右)『もしぼくが本だったら』著:ジョゼ・ジョルジェ・ レトリア 1800円 アノニマ・スタジオ

《いか文庫 本日は閉店なり》本の本はイカが?


店主(以下 店) :バイトちゃん、おつかれさま。今日は、本屋らしい本を紹介してもいいかしら?(いつになく真面目な顔で)

バイトちゃん(以下 バ) :おつかれさまです! もちろんです!

店:この『本を贈る』という本です。一冊の本ができあがって読者の元に届くまで、すごい数の人が関わっていることは、何となくわかっていたんだけどね。これは、編集者、装丁家、校正者、印刷会社、製本会社、取次店、出版社営業、書店員、移動本屋、批評家、それらの、本に携わる方たちのエピソードがぎっしり詰まっています。

バ:編集者から批評家まで! 私たちが本を手にするまでに、こんなに多くの人が関わっているんですね。あらためて考えると。

店:私もたくさんの本に接して働いているけど、読む人の手に本が届くまでのことを、こんなにも丁寧に、しかもそれぞれの人たちの強い思いまで伝わってくるように織り込まれた本は、なかなか出合えないよなぁっていう1冊でした。

バ:本に関わる仕事をしている人、全員のエピソードを聞く機会はなかなかないですもんね。本を通して、いろんなお仕事とその思いを知ることができるっていいなぁ。心して読まなければ!

店:うむ。私も本屋のはしくれとして、同じ思いがあるから、心して読んで、そして…泣かずにはいられませんでした…(涙)。

バ:思い出し涙が!!

店:( 涙を拭きながら)そして、"本"の本をもう1冊。

バ:なんだろう? わくわく。

店:じゃじゃん! この『もしぼくが本だったら』。

バ:すてきな装丁ですね。詩集のようだけど、絵本ですか?

店:そう、絵本です。「もしぼくが本だったら…」というフレーズの後に、いくつもの「決意」みたいな言葉が、七変化していく本の絵と一緒に、見開きずつ綴られてるの。どのページからめくっても楽しめるから、さぁ、どうぞ。

バ:あぁ、このページの「もしぼくが本だったら、ぼくのことを友達と呼ぶ人に夜がふけるまで読まれたい」って、いいなぁ。心に響きますねぇ。

店:うん、本当に! 最後のページの一文が、これまた私の思いと重なって、大切な1冊になったよ。

バ:もし自分が本だったら…って妄想しちゃうなぁ。子どもたちに問いかけながら読むのも、楽しそうですね。

店:その楽しみ方もいいね!こういうものを読むと、自分の気持ちを再確認できるね。もう私、本が好きすぎて、本の形が見えるだけで、"本"っていう文字が見えるだけでうれしくなるもの。

バ:今日は一段と、店主がいつも胸につけてる「いか文庫バッジ」が輝いて見えますね!

店:えへへ! 明日も明後日もその次の日も、胸張って働くぞー!





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