左:『美術学生イトウの微熱』著:イトウハジメ イースト・プレス 1100円、右:『京大変人講座』著:酒井敏、小木曽哲ほか 三笠書房 1600円

もう一度大学へ、イカないかい?《いか文庫 本日は閉店なり》


エア本屋の「いか文庫」。もう一度、学生になって学びたい
そう思った2冊をご紹介。

 

店主(以下 店):もりもり、おつかれさま〜。最近は出張はもとより、外出も控えめにしなくちゃいけない日々だったけれど、どんな本読んでた?

バイトもりもり(以下もり):店主、おつかれさまです!私は「大学」がテーマや舞台になっている本を立て続けに読んでました。たとえば『美術学生イトウの微熱』という漫画で、一人前の研究者を目指す大学院生たちのお話です。

店:大学院生って、注目したことなかったな。

もり:私もです。芸術系の研究をしているイトウくんのほかに、理系、文系、体育系、家政系と専門もタイプもまったく違う院生たちが、5人で一つの研究室を一緒に使っているんですけど…

​​店:え!共同の研究室って、はじめて聞いたかも!

もり:刺激もビリビリ受け合うし、反対に、相談したり気遣ったりもして、淡い絵にマッチした、ほのぼのとした雰囲気が漂っているのも、なんだか新鮮なんです。

店:特に印象的だったシーンとか、ある?

もり:それぞれ悶々と課題を考え続けているときに、ふと1人が窓を開けて部屋に風を入れたことで、ほかのみんなも手を止めるシーンです。そのあと言葉を交わさずに一息入れるんですが、その何気ない情景に、あたたかい気持ちになりました。

店:なるほどな〜。目指すところが一緒だからこその空気感なのかしらね。

もり:もう1冊おすすめしたいのが、まただいぶ感じが変わって、『京大変人講座』という衝撃的なタイトルの本です。

店:変人!(笑)

もり:「京大では"変人"はホメ言葉です!」を合言葉に発足した公開講座が本になったものなんですが、変人であることがなぜ大切なのかが伝わってくる面白い講義ばかりで、のめり込みました!

店:どんな変人が出てくるの?

もり:一番印象的なのは、名誉教授でもあった森毅先生です。特に衝撃を受けたのが、教室ではなく、構内にある樹の下で授業をしていたということ。人気があったので気がつくとものすごい数の学生が集まっていて、その姿はまるで弟子たちに囲まれて菩提樹の下で話すブッダのようだったと…。その光景を想像するだけで楽しくて。こんな先生の授業なら受けてみたいなってすごく思いました。

店:ブッダのような先生って!(笑)。この2冊を読んだら自分の学生時代も思い出せて、それも楽しそうだね。できることならもう一度大学に行って、いろんな人と巡り合うのもいいなって思うよ。

もり:同感です。大学院では年齢も経歴もバラバラだそうですし、思い切ってもう一度挑戦してみるのもありなんじゃないかなと思えました。





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