国際協力機構(JICA)のレストランで、誰でも食事が楽しめることを知っていますか。市ケ谷駅から徒歩10分ほどのところにあるJICA市ヶ谷ビルのレストラン「J’s Cafe」。天気がいい日は、大きな窓ガラスから差し込む穏やかな光で満たされ、とても明るい雰囲気です。
一押しは、1日30食限定ランチの「大使館お墨付きメニュー」。「J’s Cafe」のシェフが、各国大使館の料理長や大使夫人らから直接レシピを習い、大使館スタッフの味見を経て、「店で出してもOK」とのお墨付きをもらったものです。
価格は大変リーズナブルで、1セット680円。隔月で提供され、その都度、テーマの国は変わります。
7月はタイ料理で、2種類のセットが提供されています。春雨炒めとセットになったチキンのグリーンカレーは、通常より濃いめのココナッツ味。これは駐日タイ大使夫人のオリジナルレシピで、カレーペーストとココナッツクリームを炒めて香りを出し、その後、具を入れ、さらにココナッツミルクを加えるという贅沢な作り方。ココナッツ好きにはうれしい一品です。
春雨炒めは、キャベツやセロリ、卵、鶏肉などに加え、女性に人気のパクチーが入り、甘めの味付けです。
ガパオチャーハンとシーフードサラダ、スープのセットは、女性にはかなりのボリューム。ガパオチャーハンは、まずガパオ炒めを作り、一般的には白米にのせるところを、そのガパオ炒めと一緒に炒めたチャーハンの上に、さらにガパオ炒めをのせるというガパオづくし。これだけでお腹いっぱいになりそうです。
シーフードサラダは、タイのビネガーをベースにしたドレッシングが美味。スープは、鶏肉、冬瓜、しいたけの具を入れ、タイの薄口醤油で味を調えてあり、日本のすまし汁のようです。
三家シェフは「お墨付きメニューは大使館側の味や盛りつけのこだわりがあり難しい点もあります。しかし、訪れるお客様の期待が大きくリピーターも多いので、新しいテーマでメニューを作るときは、いつも新鮮な気持ちで臨んでいます」と話してくれました。
その他、エスニック料理は常時2種類、和洋中のメニューは日替わりで数種類、用意されています。隔月で提供される、1食につき20円が途上国の子供の給食1食分として寄付されるTFT(Table for Two)セットは、野菜が50グラム以上、800キロカロリー以下とヘルシーです。
カフェタイムに利用するなら、オーガニックコーヒー(150円)とフェアトレードコーヒー(200円)がオススメ。マイカップを持参すると、50円引きになります。カウンターで販売している焼き菓子などと一緒にどうぞ。
また、JICA市ヶ谷には、国際協力や途上国について体験型展示を通じて学べるゾーン「JICA地球ひろば」もあります。1人当たり1日に必要な水20リットルがどれほどの重さか、それとほぼ同じ重さのバケツ型おもりを持ち上げてみることで、途上国での毎日の水くみがいかに大変かを実感できます。
ここには、修学旅行や社会科見学、社会人のサークル活動などで、年間約500の団体が訪れるとのこと。10人以上の団体であれば、「J’s Cafe」でエスニックブッフェのランチを楽しむこともできます(要予約、1人1000円~)。
市ケ谷駅界隈を散策する際、ちょっと一息入れたくなったら、JICA市ケ谷に足を運んでみませんか。
J’s Café
所在地:新宿区市谷本村町10-5 JICA市ヶ谷ビル2階
営業時間:平日 午前10時~午後5時/土曜日 午前10時~午後3時
※ランチタイムは平日、土曜日ともに午前11時30分~午後2時
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