編集部が“いま気になること”を紹介している「気ままにメトロポリターナ」。今回は、韓国グルメが大好きな編集部員・渡邉が、前編・後編にわたって、お気に入りのコリアンフードのお取り寄せサイトをご紹介します。前編は、食文化の歴史を感じる韓国宮廷料理に迫ります。
ほっと心が安らぐごはんといえば、やっぱり和食。ですが、私にとって和食に続いて“ほっとする味”なのが、韓国料理。韓国料理には、焼肉やチーズダッカルビのように、甘辛くてこってりとしたものもありますが、さっぱりとしたものやヘルシーな料理もたくさん! そんな幅広い韓国料理に触れているうちに、いつしかふと食べたくなる味になっていました。そこで今回は、自称・韓国料理“通”の私が、最近お気に入りのコリアンフードのお取り寄せサイトを紹介します。

画像提供/崔さんのキムチ
かつて日本でも話題となったドラマ『宮廷女官 チャングムの誓い』を、覚えていますか? 朝鮮王朝において、王様に仕えた“宮廷料理人”を描いたお話です。実際に、祖母が宮廷料理人だったという韓国料理研究家・崔誠恩(チェ ソンウン)さんが手がけるコリアンフードのお取り寄せが、「崔(チェ)さんのキムチ」。キムチという名前ですが、キムチのみならず、お惣菜から調味料まで幅広い韓国食材を扱っているサイトです。先々代から受け継いだ秘伝の製法でつくられる韓国料理について、崔誠恩さんご本人にお話を聞きました。

「崔一族は、李氏(りし)朝鮮時代に王様が召し上がる献立を考える務めでした。王様の料理と聞くと、豪華なイメージがあるかもしれませんが、それは宴に限った話。普段召し上がっていたものは、決して華やかなものではなく、素朴なものばかりです。それらのレシピはすべて、宮廷料理人が口伝で受け継いできました。いわば、世には知られていない秘伝です。『崔さんのキムチ』では、我々一族に伝わるレシピに忠実に、本物の韓国料理をお届けしています」(崔さん)

崔誠恩さんのお話を聞いて、韓国ドラマで描かれている世界がリアルに感じられて大感動…! しかも、一般には知られていない王様の料理とのことで、ますます気になってきました。しかし、サイトにはチヂミやサムゲタン、キムチなど、日本でもおなじみのものばかり。これらが秘伝のレシピによってつくられているということなのでしょうか…? 崔さんいわく、韓国宮廷料理には“儒教の教え”が生きている、ということを教えてくれました。

画像提供/崔さんのキムチ
自然にはぐくまれた食材を使用し、無添加で、自然な方法で調理したものこそが、健康につながる。それこそが重要なことだと、崔さんは言います。いたってシンプルながら、忙しい毎日の中で実践するのはなかなか難しいもの。伝統的な食事とは、本来あるべき自然な“スローフード”のこと。そんな食を通じて、食べる人の健康まで考えて発信していくことが、「崔さんのキムチ」のコンセプトなのだそうです。

画像提供/崔さんのキムチ
お隣の国とはいえ、まだまだ知らないことがたくさんある韓国の食文化。韓国ドラマにハマっている私でも、崔さんのお話はとても新鮮で、現代の食事情についても考えされられることばかりです。後編では、実際に私が食べてみた「崔さんのキムチ」のコリアンフードをご紹介。キムチにスープ、お粥などなど、ほっとする韓国料理に迫ります。引き続き、崔さんにそのこだわりも伺いました。これを知ると、韓国料理の概念が変わるかも(!?)しれません。どうぞお楽しみに!

崔さんのキムチ