色とりどりのネオンが輝く飲み屋横丁(ときわ通り)は、北千住駅西口から出てすぐそばにある小さな通り。老舗だけでなく新しい店も多く、小さな飲み屋がぎゅっと密集している

北千住のセンパイに聞く、この町の魅力[どっぷり北千住 01]

おでかけ

 こぢんまりとした酒場が集う飲み屋街に、昔ながらの銭湯や商店街…。江戸時代には宿場町として発展した北千住は、今でも下町風情が色濃く残る。その一方で、アーティストを迎えた町ぐるみの音楽イベントやアートプロジェクトなども活発に行われ、飲み屋にカフェ、ゲストハウスなど古い建物をリノベーションで活用したスペースも多い。新しいものが続々と誕生している場所でもある北千住は、歴史ある文化と新しい文化がゆるやかに交錯し、知れば知るほど新たな発見がある魅力いっぱいの下町だ。

 今月号は、そんな北千住を盛り上げているホットな人たちにはじまり、ディープな町歩きスポットからバリエーション豊かな飲み屋に銭湯…とフルコースで、北千住にどっぷり浸れる特集。まずは、北千住で活躍中のセンパイたちに、この町の魅力を聞いてみた!

のんべえのセンパイに聞く!昔ながらの「飲み屋街」が魅力!

北千住には町の酒好きが集まる小さな飲み屋もたくさんあって、初めて行くお店でも一緒に飲みながら話せるアットホームな雰囲気があるので、一人で飲んでも楽しい場所です。おすすめは、やっぱり下町の老舗居酒屋。「天七」や「千住の永見」、少し離れた場所にある「徳多和良」や「大はし」は、いつもお客さんでにぎわっていて、老舗居酒屋界のなかでは誰もが知る殿堂入りの店ですね。

鹿島公太さん

北千住の町中で音楽やアートなど、さまざまなイベントを巻き起こしているチーム「千住ヤッチャイ大学」のメンバー。またの名を「飲み隊長」。毎晩飲み歩くほど飲み屋が大好き

音楽・アートのセンパイに聞く!ディープに息づく「カルチャー」が魅力!

今でこそ北千住では音楽やアートなどの活動が盛り上がっていますが、昔からジャズクラブやライブハウスも多くあって、実はコアな音楽文化を持つ町でした。僕も参加している「音まち」*では大友良英など、さまざまなアーティストを迎えたプロジェクトを展開していて、子どもから大人までいろんな人が集まり音楽やアートを一緒に楽しんでいます。そういった懐の深いディープな下町文化の匂いが、個人的にはとても好きですね。

※「音まち」=「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」は、市民参加型のまちなかアートプロジェクト。北千住を舞台に、「音」をテーマにしたさまざまなプロジェクトが行われている

小日山さんが所属・運営するコミュニティスペース「たこテラス」で「だじゃれ音楽研究会」のメンバーと一緒に即興音楽セッション。「たこテラス」には、小日山さん手づくりの楽器がたくさん置かれている

小日山拓也さん

風呂楽器「湯笛」や紙ドラムなど、オリジナル手づくり楽器の製作者。「音まち」から発足したグループ「千住ヤッチャイ大学」や「だじゃれ音楽研究会」のメンバーとして活動中

ネギのセンパイに聞く!江戸時代からの千住名物「千寿葱」が魅力!

北千住には日本にたった1つしかない長ネギ専門の卸売市場があるんです。そのネギを目利きして流通させるのが、私たち問屋「葱商」の仕事。そこで競り落とし、選別した良質なネギのことを「千せんじゅねぎ寿葱」と呼びます。千寿葱の特徴は、水分が多く巻きの密度が高いこと。旬の冬になると糖度が18度もあり、メロンよりも甘くとびきりおいしくなります。千寿葱をつかったピクルスやせんべいなどの商品も出ているので、こちらもぜひ。

千寿葱は、40本をまとめて縄でくくった状態で仕入れる。都内のスーパーでは「東急ストア」などで購入でき、「葱ねぎしげ茂 」でもバラ売りをしているほか、全国への配送も可能
「葱茂」足立区千住1-7-6 TEL:03-3881-0160

安藤将信さん

千寿葱商「葱茂」の3代目で生まれも育ちも北千住。かつてはプロの料理人にしか流通していなかった千寿葱を、「多くの人に知ってもらいたい」とスーパーにも卸すようになった。

蔵好きのセンパイに聞く!情緒溢れる「町並み・建物」が魅力!

北千住は、江戸時代から残る建物や蔵、銭湯などの古い建物が多く、細い路地もあちこちにあって、町や建物が積み重ねてきた歴史を深く感じられる魅力的な場所。歩いているだけで楽しい町です。リノベーションしたスペースも多く、私も古い建物を改装してアトリエにしています。歴史を継承しながら、古いものと新しいものがごちゃまぜになっている感じが好きですね。

左/“ 遊廓”をテーマに改装されたなかださんのアトリエ「奈な可か多だ" 楼ろう」は、路地裏にたたずむ築50年以上の元スナックだった建物を改装してつくられた 右/北千住の町を歩くと、あちこちに細い路地が見つかる

なかだえりさん

北千住の蔵にほれ込み、18年前からこの町に住む。北千住に残る古い建物を活用したイベント等を行う「千住いえまちプロジェクト」メンバーの1人。普段はイラストレーターとして活動中

町雑誌・編集人のセンパイに聞く!飾らない「自然体な町の空気」が魅力!

千住は究極の「普通の町」。ありそうでない、日本の下町の原風景が残っているように思います。子どもから若者、お年寄りまで、職人やアーティストなどいろんなジャンルの方がいたり、古い空き家を生かして新しい場所へと発展させていたりと、古いものと新しいものがどちらにも偏らずいい具合にミックスされている。そんな町の空気もとても気に入っています。人の出入りが多かった宿場町の名残で、風通しのいい町なのかもしれないですね。

舟橋さんが20年間でつくりつづけてきた千住の雑誌『町雑誌千住』。住民や外部の仲間をはじめとした多くの人が編集スタッフとして関わりながら22冊を発行

舟橋左斗子さん

23年前に大阪から千住に移住。フリーの編集者・ライターとして活動する傍ら『町雑誌千住』の制作を続けてきた。現在は足立区の広報室に所属しながら、千住の魅力を伝えている


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