左に見えるのが、第一次大極殿。間口は約44m、奥行きは約20m、地面からの高さは約27m、屋内の最高天井高は約10m。直径70cmの柱44本で建てられた、平城宮最大の宮殿だ。 ※園内には自転車の乗り入れのできないエリアがある。注意してサイクリングを楽しもう。

1300年前の都をサイクリング[奈良ならではの15のこと]


 悠久の歴史とともに、緑豊かな山々にも囲まれる奈良には、注目スポットも続々と誕生。大人になった目であらためて眺めると、歴史ある神社仏閣も、いまどきのカフェも、同じように魅力的に映る。学びもショッピングも食べ歩きも楽しい「奈良でしたいこと」をご紹介!


奈良には、旅でしたいコトが
ぎゅぎゅっと詰まっている。

 奈良は、空が広い。

 それもそのはず、奈良県でいちばん高い建造物は、なんと市内中心部にある興福寺の五重塔!高さは50・1m。近代的な高層ビルではなく、1426年に再建された国宝が県内随一の高さを誇るとは、いかにも古都、奈良ならではといえるだろう。

 これは、県の建築基準法に基づく建築物の高さ制限によって守られている、貴重な“奈良らしさ”。街なかにいるのに視界を遮られることなく、周囲の山の稜線が目に入る。とくに平城宮跡歴史公園に足を運ぶと、約1300年前の都の圧倒的なスケール感と、あまりに広々とした空に心を奪われるだろう。

 空の広さのおかげで育まれているのが、もうひとつの“奈良らしさ”だ。大きなショッピングモールや商業ビルなどがないことから、個人の顔が見えるショップやカフェ、レストランが数多く存在し、自由に個性を発揮しているのだ。町家をはじめとする古い建物をリノベーションした店も多い。どこを歩いていても、ちょっと入ってみたくなる店がいくつもある。しかも足を踏み入れると、親切で人懐っこい笑顔で迎えてもらえるので、”また来たい”と思える。とにかく、街歩きがすこぶる楽しい!

 空を仰ぎ見て自然に触れ、神社仏閣で心を整え、路地をそぞろ歩いて、ここでしか買えないもの、味わえないものを見つけ、素敵な人に出会う。旅でしたいことがぎゅぎゅっと詰まったデスティネーション、古くて新しい奈良。ゆっくり宿泊して味わいつくそう!


1.1300年前の都をサイクリング

平城宮跡歴史公園

青い空と朱色の組み合わせが、最高にフォトジェニック!
 奇跡的に残っていた巨大な遺構を復原しながら、公園として公開されている平城宮跡歴史公園。発掘調査と研究をもとに約1300年前の姿に復原する工事が、今も行われている。現在は朱雀門と第一次大極殿、大極門(南門)、東院庭園が完成し、東楼を復原工事中。敷地面積は約120haで、東西1.3km、南北1kmという広さは圧巻。朱雀門から第一次大極殿までは、間に近鉄奈良線の線路を挟んで約800mの距離だ。広い敷地ゆえ、どれだけ歩いても距離が縮まらない(気がする)ため、徒歩で到達するのにはかなりの覚悟が必要。近隣の駅の近く、もしくは公園内外にあるレンタサイクルの利用がおすすめ。奈良に来た際は、ぜひ訪れてみよう。


HEIJOKYU-SEKI REKISHIKOEN

奈良県奈良市二条大路南3-5-1
近鉄大和西大寺駅から徒歩約20分、ぐるっとバスで「朱雀門ひろば」停留所から徒歩約10分
Tel. 0742-36-8780
第一次大極殿
[開]9:00〜16:30(入場は16:00まで)
[休]月(祝日の場合はその翌平日)、年末年始(12月29日〜1月3日)
近隣駅前、平城宮跡歴史公園内外にレンタサイクルあり。

詳しくはホームページのアクセス情報で確認を。
https://www.heijo-park.jp






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