TREND 1:SPARKLING
乾杯は泡の日本酒で
山梨銘醸「七賢」
とりあえずビール、あるいはシャンパンか。乾杯で飲みたい酒は、華やかに泡がはじける炭酸系が定番だ。そんなニーズを狙って、2000年代後半から日本酒にも“泡”が登場。そして現在、このジャンルで快進撃を続けているのが、七賢のスパークリングシリーズだ。
その製法は、シャンパンと同じ瓶内二次発酵というもの。「麹によるデンプンの“糖化”と、糖をアルコールと二酸化炭素に分解する“発酵”を、瓶内で同時に行う。シャンパンのように補糖や、酵母の追加もせずに、瓶内の反応をコントロールして理想の味わいを実現するのは至難の業でした」と、開発時の苦労を語る北原さんだが、そのかいあって七賢のスパークリングは高評価を得てきた。
初リリース以降、七賢では10種類以上のスパークリングを発表。中にはアラン・デュカスとのコラボレーションや、サントリー白州蒸溜所のウイスキー樽熟成といった日本酒初の試みもある。乾杯は泡の日本酒で。そんな新定番を楽しんでほしい。

星ノ輝
米の甘みを感じる
七賢の代表作!
2015年に発表した七賢スパークリングの原型とも言える存在。米をあまり削らず、ふくよかな米の甘みと複雑な味わいを引き出し、炭酸がぎゅっとひとまとめに。無加水なので、炭酸が抜けても美味! 5500円(720mL)。※写真左
アラン・デュカス
スパークリング サケ
ミシュランシェフと共同制作!
ワインに合わせにくい食材のために、ミシュランシェフのアラン・デュカスとつくった1本は、魚卵やアスパラガスなどの青っぽい野菜の香りにも合うクリアでシャープな味わい。熟成に桜樽を使用。5500円(720mL)。※写真中央
杜ノ奏
白州蒸溜所の
ウイスキー樽で熟成
サントリー白州蒸溜所のウイスキー樽で熟成。日本酒にはないウイスキー由来のコクのある旨みが感じられるスパークリングは、和牛との相性が抜群! 後味には、白州の味わいも感じられる。1万1000円(720mL)。※写真右
[問] 七賢
https://www.sake-shichiken.co.jp
TREND 2:AGED
古いけど、新しい
白木恒助商店「達磨正宗」
創業1835年の白木恒助商店が、熟成古酒をつくりはじめたのは、いまから54年前の1971年だ。当時、大手酒造メーカーのCMが流れ、市場を席巻。老舗酒蔵を取り巻く状況も変わってきた。そんな時期に、先代蔵元・白木善次さんが蔵の片隅に置かれて年を経た一升瓶を見つけて飲んでみたのがきっかけとなり、熟成古酒造りに着手。歴史を紐解くと、鎌倉時代から江戸時代まで珍重されていた記録はあったが、製法の文献はなく、試行錯誤を重ねて独自の方法にたどり着いたという。
熟成古酒・達磨正宗は「米の旨みを溶かし込み、たっぷりしたボディのあるリッチなお酒を古酒にする」のが特徴と当代蔵元・白木滋里さん。米を磨き過ぎずに、日本酒度、酸度、アミノ酸度の高いお酒をじっくりと熟成させていく。3年、5年、10年、20年は、それぞれの年数以上寝かしたお酒とブレンドして仕上げる。年代単一のヴィンテージもある。「新しいものにチャレンジする女性にも、ぜひ楽しんでいただければ」。その味わいは、古いけれど新しい。

写真中央)二十年熟成 写真左)十年熟成 写真右)五年熟成
達磨正宗 熟成古酒
5年、10年、20年の熟成古酒が各1本ずつ入っている飲みくらべお試しセットは、3種類の熟成による味わいの違いが楽しめる。アルコール度数は、5年が17〜18%、10年、20年が18〜19%。ひと口めは、ちょっと紹興酒のような印象だが、少しずつ飲むうちにやわらかな味わいを感じる。思っていたより重くなく香りもいい。それぞれを室温くらいから、ぬる燗で飲み比べてみると味わいの違いを堪能できる。3種類とも、お燗して(48℃)で飲んでみると、さらにおいしく感じられるだろう。中華料理や肉料理によく合う。チーズ(パルミジャーノ・レッジャーノ)ともバッチリだった。自分好みの熟成と飲み方を見つけてみよう。7115円(180mL×3本)。
[問] 白木恒助商店
https://www.daruma-masamune.co.jp