一体感／ムルギー／ブリック［街のカレーが呼んでいる］

2025.04.11 グルメ, おでかけ

　今日はカレーが食べたい。そんな日のために、東京メトロと乗り入れ沿線の駅からおいしいカレー17皿をピックアップ。一駅一皿のご飯とカレーのハーモニー。いつものカレーを食べに行くか、新たな出会いに期待するか、さあ、街のカレーを食べに行こう。

01
一体感（東銀座駅）

和牛ビーフカレー　1650円

炊き立ての土鍋ご飯で
進化型の朝カレーを

　ここ「一体感」で、メニューを開いて選ぶのは、なんとカレーではなくご飯のお米の種類！3種類の中から選んでオーダーした後、一合炊きの土鍋に火が入る。よって、サーブされるまでに約30分かかるのだが、待つかいは十分にある。炊き立てのご飯が、カレーをこんなにもおいしくするとは。さまざまなお店でカレーを食べ慣れている人ほど、感動が大きいのではないだろうか。

　カレーソースはA5ランクの和牛を使ったビーフカレーのみ。辛さは中辛から5辛まで7段階で選べる。牛肉はスプーンで触れるとホロホロと崩れるほどやわらかく煮込まれていて、味もしっかり残っている。そのうえトッピングも多く、一番人気の大海老フライから、チーズやほうれん草、御養卵まで、バラエティ豊か。さらに特筆すべきは、営業時間。朝8時から開店しているのだ。銀座で、炊き立てご飯の朝カレー。早起きしてチャレンジしたい、貴重なカレー体験だ。

ご飯は一合炊きの土鍋で1人前ずつ炊き上げられる。

テーブル席全18席の店内。

A5ランクの和牛の肉は、口の中でホロホロと崩れる。付け合わせは、クミンが香るマッシュポテト、ラズベリー風味の紫キャベツ、大根のウールガイ（インドのピクルス）、ニンジンのグラッセ。

3種類のお米からマイご飯を選ぶ。

ITTAIKAN

中央区銀座4-14-1 石田ビル銀座 1F
［営］8:00〜15:00（L.O. 14:30）＊売り切れ次第終了
［休］水
Tel. 03-3542-5055
@ittaikan.curry

02
ムルギー（渋谷駅）

玉子入りムルギーカリー　1300円

エベレストのようなご飯に
月が浮かぶカリー

　道玄坂のなかほど、しぶや百軒店に入っていくと「ムルギー」の看板が見えてくる。創業74年になるカレーの名店だ。看板メニューは、玉子入りムルギーカリー。先代が、異国の地で身につけた味を日本人の口に合うよう調味したのだという。スパイシーでコクのある味わいは、ご飯との相性も抜群。白い山のように盛られたご飯の前にたっぷり注がれたカリー、月齢のように並ぶ茹で玉子のスライスと２色のラインも美しく、風景のような一皿だ。ご飯を崩しながら、カリーを多めで食べ始める。玉子の味も手伝って、スパイシーだがやさしい味と思っていると汗が出てくる。途中からカリーとご飯をよく混ぜて食べていく。食べ終えるころには、また来たくなっているだろう。

様変わりする渋谷の街で出会える昔ながらの佇まい。店内は、2人がけ、4人がけのテーブル席。昔から変わらぬ雰囲気が落ち着く。ムルギーカリーには、2種類の薬味（壺漬け、紅生姜入り福神漬け）が付いてくる。

食後にナチュラルアイス（岩塩）450円を食べてみた。控えめの甘さでおいしい。

MURUGI

渋谷区道玄坂2-19-2
［営］11:30〜15:00
［休］火・金・祝
Tel. 03-3461-8809
https://murugi.co.jp

03
ブリック（恵比寿駅）

黒毛和牛THEビーフカレー（三角バラ3個）　2200円

ゴロッとしたボリュームの
ある牛肉をほおばる

　カレーと洋食の専門店「ブリック」では、こだわりの詰まった欧風カレーを食べることができる。ベースに使われるフォン・ド・ヴォーに4日、デミグラスソースに5日を費やし、11種類のスパイスとオイルでつくる黒と茶の２種類のルーは、自家焙煎。カレールーに加える玉ねぎパウダーも5キロが500グラムになるまで加熱してつくる。さらにビーフカレーには黒毛和牛A4ランクの三角バラ（特上カルビ）を使い、カットして下味をつけて焼いてから、フォン・ド・ヴォーで煮込み、さらにカレールーで煮る。またブリックらしい味わいの「苦み」は生姜によるものだという。ご飯にかけて食べると、なんとも深い味わいのカレーと、やわらかく仕上がった肉に魅了される。