30歳を目前にした2人の女性の思いが、時空を超えて交錯する-。19日に東京・恵比寿ガーデンシネマで公開の「29歳問題」は、舞台女優でもある香港のキーレン・パン監督(43)が初めてメガホンを取り、自らのロングラン一人芝居を映画化した作品だ。舞台では一人二役で演じた役を2人の女優に託したが、「演劇のようにたっぷりと準備期間を設けたことで、十分な信頼関係を築くことができた」と満足そうに語る。(藤井克郎)
ばりばりのキャリアウーマンのクリスティ(クリッシー・チャウ)が仮住まい先で目にした日記には、この部屋の住人でパリに旅行中のティンロ(ジョイス・チェン)の日常がつづられていた。同じ29歳で、つましくも大好きな音楽や温かい人々に囲まれて自由に暮らす彼女の生き方は、ストレスだらけのクリスティには新鮮に映る。
元々はパン監督の作、演出による一人芝居で、2005年の初演以来、何度も再演してきた。これまでも映画化の話はあったが、映画になることで舞台を見にくる人がいなくなるのではないかという心配があり、断ってきたという。
