昨年は「ひそひそ星」で世間をあっと言わせた園子温監督が、ロマンポルノ・リブート(再起動)プロジェクトの1本として手掛けた異色作。ポルノ映画のイメージを覆す作家性全開の前衛的なアート作品に仕上がっている。
若き天才小説家の京子(冨手麻妙)は人気者ゆえの多忙さにいらだちを隠せない。今日もマネジャーの典子(筒井真理子)に不満をぶちまけるが…。黄色い壁に青いベッドなど毒々しい色使いで、虚実ない交ぜの映像美が怒濤(どとう)のごとく押し寄せる。アンチポルノどころか、アンチシネマと言うべきか。28日、東京・新宿武蔵野館ほかで公開。1時間18分。(藤)