サクソフォニスト、纐纈(こうけつ)歩美による初のセルフ・プロデュースアルバム。これまでのスタンダード曲とオリジナル曲の構成比を逆転させ、オリジナル曲を過去最多の6曲収録した。
タイトルは「透明水彩」の意味。「下の色が透けるように何色も重ねていく繊細な画法」を、メンバーがそれぞれ感じたものを自由に重ね、互いの感性を生かして、バンドにしか出せない色を表現したことになぞらえたという。その演奏から、確かに彼らが表現しようとした自由さを感じ取ることができる。ひとえに纐纈のオリジナル曲による世界観ゆえかと思うが、それらにある種のスパイスや気付きを与えるようなスタンダードの選曲も心憎い。メンバーとの息の合った様子が、そうした雰囲気を醸し出しているともいえよう。