前へ前へと走り続けて、ふっと一息つきたいときがあります。それが、女の30代。ここらでちょっと、本当の意味で「いい生活」をしたくなるのです。
そんなときに、料理研究家の松田美智子さんに出会いました。洗練された家庭料理で大人気の松田さんですが、おいしいものに対して、とことんマジメ。素材や調味料は、生産現場に足を運んで、「これぞ!」と納得したものだけを。調理の手順にも、一つ一つきっちり科学的な裏付けがあります。
「おいしいものには理由がある。つまり、理由を知れば、誰だっておいしく作れる!」と松田さんは言います。今まで見よう見まねでパパッと作ってきたけれど、これからはちゃんとしたものを、ちゃんとした手順で作ってみたい。「キャリアを積んだ女性が本物の生活感を身につければ、鬼に金棒だと思いません?」なんて背中を押してくれるから、よーし、やる気になってきました。
こうして松田さんに教えてもらった、大人の女性に贈る、誰もが帰ってきたくなる「家庭の味」の作り方。そのとっておきを一冊にした『彼とごはん』(世界文化社刊)から、メトロポリターナトーキョーだけに、イチオシレシピをこっそり紹介しちゃいます。
トップバッターは、みんな大好き「しょうが焼き」。たれに〝あの調味料〟を加えることで、まろやか濃厚な味わいに。極上のたれだから、千切りキャベツをお肉でくるんで、4分の1玉はぺろりといけちゃう。野菜もしっかり摂れる、目からウロコのしょうが焼きです。
秘密の調味料の答えは…どうぞレシピをご覧ください!おいしい理由&もっとおいしいアイデアも。
【材料(2人分)】
豚肩ロース(5ミリ厚さ) 100g
A
生姜(すりおろし) 大さじ1
醤油 大さじ2
酒 大さじ2
マヨネーズ 大さじ2←これが秘密の調味料!
みりん 大さじ1
ごま油 大さじ1
酒 大さじ2〜3
B
キャベツ 4〜5枚
パセリの葉の部分 1〜2茎分
★おいしい理由→マヨネーズでこくと酸味をプラス。たれの絡みもよくなります。
《作り方》
①豚の脂身と赤身の間の部分に、包丁で切れ目を4センチおきぐらいに入れる。
★甘くておいしい豚の脂ですが、肩ロースがちょうどよいバランス。筋を切って焼き縮みを防ぎます。
合わせたAに豚を15分漬ける。途中上下を返す。
②芯を除き、半分に切ったキャベツを3枚重ね、間にパセリを小房に分けてから挟む。しっかり巻いて潰して千切りにする。
★パセリを巻き込んで千切りにすると、彩りもよく香りもさわやか。
ペーパータオルに包み冷蔵庫の乾燥でパリッとさせる。
③フライパンにごま油を熱し、①を並べ中火で上下を焼く。皿に②を小山に盛り、焼けた肉を並べる。
④フライパンに下味のAを加え、味をみて酒を加え、さっと煮立てる。③の上に回しかける。
★お肉をキャベツでくるみながらどうぞ。がっつり満足だけでなく、カラダのことも大事にするのが30歳からのおうちごはん。
■もっとおいしい!→たれにお好みでこうじ(生でも板でもOK)を加えてみて。肉が軟らかくなる&焼くとあられのようなカリカリ食感に。

東京生まれ、鎌倉育ち。料理研究家、テーブルコーディネーター、女子美術大学講師。料理研究家ホルトハウス房子氏に師事し、各国家庭料理を学ぶ。1993年より恵比寿で「松田美智子料理教室」主宰。テレビや雑誌などで活躍するほか、海外ブランドでのキッチンや自身ブランド「自在道具」の調理器具、企業のメニューの開発など、多角的に食の仕事を手がける。著書多数。
公式ホームページ MICGIKO SWLECTION
『彼とごはん』
「胃袋をつかむには、筋の通った女になりなさい!」。自分がおいしければ、大切な人もきっとおいしい。恋人、夫、家族。誰もが帰ってきたくなる「家庭の味」を理論的に紹介。松田さんならではの洗練されたアレンジも見どころです。筆者はこれで結婚できました!
世界文化社 1404円