口の中に急に現れては、痛むこともある口内炎。食事や歯磨きの妨げになり、悩まされるケースも。受診の目安や予防法をチェックしておこう。
Q1.そもそも口内炎とは?
医学的には、口腔内、頬の内側、唇、舌の粘膜に炎症が生じ、水疱やびらん、潰瘍、白苔などの症状が現れることを指します。しかし、一般的に口内炎というと、免疫力が低下したときに生じる「アフタ性口内炎」を指すことが多いようです。アフタ性口内炎は、数ミリ程度の白っぽい円形・楕円形の潰瘍を伴い、刺激を受けると痛みが出やすいのが特徴です。その他に、ウイルス性口内炎、咬合性外傷や熱傷による口内炎などがあります。
Q2.口内炎の原因は?
原因はさまざまですが、アフタ性口内炎の直接的な原因は判明していません。ただし、ストレスや疲労、栄養不足などで免疫力が低下すると、発生する確率が上がると考えられています。また、口腔内のケア不足や乾燥も、アフタ性口内炎のリスク増加につながるでしょう。その他の原因としては、自己免疫疾患などの全身的な疾患、がんに対する化学療法や放射線治療の影響、歯の形態不良や入れ歯の不適合による刺激などが挙げられます。
Q3.口内炎を放置すると?
アフタ性口内炎は、通常1~2週間ほどで自然に治りますが、痛みで食事がうまくとれないと栄養バランスが乱れ、口内炎の悪化や多発につながります。また、咬合性外傷や入れ歯の不適合による口内炎を長期間放置すると、潰瘍を形成し、口臭を引き起こしたり、ごくまれに口腔がんの原因になるケースも。生活を改善しているのに口内炎が2週間以上治らない、どんどん大きくなる、多発するといった場合は、医療機関を受診しましょう。
Q4.どこで受診すればいい?
まずはかかりつけの歯科医院や、近隣の歯科医院を受診しましょう。症状が軽快に向かわず長引いたり、悪化している場合は、歯科大学附属病院の口腔外科、総合病院の歯科、口腔外科、耳鼻科などの受診をオススメします。医療機関では基本的に、口内炎の原因や症状に合わせた軟膏などの外用薬で治療を行い、必要があればビタミン製剤の内服薬や漢方薬も使用します。再発を繰り返すアフタ性口内炎には、レーザー治療を行うこともあります。
Q5.日常的にできる対策や予防法は?
健康的な生活習慣や、口腔内の衛生管理を心がけましょう。サプリメントなどでビタミンB群を補うのも効果的です。口腔粘膜の損傷を防ぐため、歯ブラシは軟毛を選ぶのがオススメ。就寝前の保湿剤やデンタルリンス、リップクリームの使用も、口腔内や唇の乾燥を防ぎ、口内炎の予防に効果があるとされています。また、咬合や入れ歯の具合に問題があり、口内炎の原因になっているなら、早期に調整することが重要でしょう。
監修:糟谷知宏 先生
東京都済生会中央病院
歯科・口腔外科 部長
厚生労働省
歯科医師・臨床医・研修指導歯科医
https://www.saichu.jp/department/dentistry-oral-surgery/about