Illustration: Haruka Toshimitsu Text: Mayuko Yago

顎関節症ってどんな病気? - 前編《働くオンナの救Q箱》


 口の開閉に違和感があったら「顎関節症」かも!?お家でセルフケアもできる病気なので、まずは正しい知識を得て、焦らずじっくり向き合おう。

Q1.顎関節症とは、どんな症状のこと?

 代表的な症状は「今までよりも口が開きにくくなる」、「顎の筋肉や関節・耳のまわり・こめかみに痛みが出るようになる」、「口を開け閉めすると関節から音がする」の3つです。アメリカの研究では、約8割もの人が一度は顎になんらかの不調を持ったことがあるという報告もあるほど。顎関節症は、誰にでも起こる可能性があります。とはいえ、関節から音がするだけならば、治療の必要はあまりないですし、ほかの症状も自然に回復しやすいという特徴があるので、慌てずに、まずは様子をみてみましょう。

Q2.顎関節症の原因は?

 発症のメカニズムにはまだ不明な部分が多く、原因をひとつに絞ることはできません。以前は、かみ合わせや歯並びの悪さ、関節の中にある軟骨のズレなどが原因とされていましたが、現在では、顎関節症は複数の要因によって生じるという考え方に変わってきています。じつは首や肩のこりの放置も、原因のひとつと考えられています。首や肩の筋膜は顎につながっているものもあるため、首や肩のこり、血行の悪さなどは顎まわりに影響が出やすいのです。
 

監修:原 節宏 先生

日本歯科大学生命歯学部・日本歯科大学附属病院 総合診療科 准教授
顎関節症診療センター センター長
歯学博士

http://dent-hosp.ndu.ac.jp/nduhosp


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