日本を代表する染色家の新作リトグラフを展示・販売する「Bonjour Sammy! 柚木沙弥郎 新作リトグラフ展」が、オリジナルデザインの家具やインテリア雑貨を取り扱うイデーショップ自由が丘店で開催されています。
柚木氏は、思想家 柳宗悦が提唱した「民藝」との出会いをきっかけに染色家の芦沢銈介に弟子入り。染色の道を志し、以降、50年にわたり94歳の現在も作品の制作・発表を続けています。柚木氏とイデーは2014年、初めてタッグ組み「布と暮らす」をテーマに、インテリアを豊かにするアイテムというアプローチで、イデーの家具と合わせて新作タペストリーを中心とした布作品を発表。これまで〝見せるもの〟として作品を作り紹介してきた柚木氏は、この取り組みを通して、「作品が住空間に豊かさを与え、見る人にとっても作品をもっと身近に感じることができるのだ」と刺激を受けたそうです。
2度目のコラボレーションとなる今回は、「日常のインテリア空間の中で楽しむアート」というイデーからのお題に対し、柚木氏は、新作リトグラフ作品として発表するための大小7種類の原画を制作。鳥や人、暮らしの道具、幾何学的なモチーフなど、柚木氏の描く色鮮やかな作品はその空間を活き活きとさせるものがあります。それでいて、いろいろなテイストのインテリアにも溶け込んでいく柔らかさがあります。


新作リトグラフ《4つのパン》、12万円(税込)※額装込
今回、このリトグラフを制作しのは、ピカソやマチス、シャガールなど名だたる芸術家の作品を世に送り出してきたパリの老舗リトグラフ工房idem(イデム)。後継者がなく存続の危機にあった工房を1997年に現在のオーナーが受け継ぎ、約100年の間、昔と変わらない方法でリトグラフの制作を行っています。
柚木氏は職人たちとの共同作業をとても楽しんだそうで、「自分で描いた原画をもとに、職人らが長年の経験と感によって限られた色数のインクを繊細に重ねていきながら理想の色を生み出し一枚ずつ絵を刷っていきます。リトグラフは、〝複製〟したものと格下にとらえられがちですが、それは間違えなのです。一枚一枚がたったひとつの作品として生まれます」と語ります。

柚木沙弥郎氏の作品を制作するパリの老舗リトグラフ工房 イデムのスタッフ
展覧会初日には柚木氏を招いてトークショーを開催。「日々の暮らしをよくするためにはどうしたら?」という問いに対して柚木氏は、「それは大きな問題」とした上で、こんなふうに続けました。「まず人生を肯定しなくては成り立たないものです。 時には一人になること。一人で旅をするのもよい。自分の目で見て、教わるのではなく自分自身で良いものに気づく。ポジティブに自分を見つける、自分で見つけることが大切なのでは」。
いつも過ごしている空間を楽しくしてくれるアートを見つけに、イデーに足を運んでみて下さい。

Bonjour Sammy! 柚木沙弥郎 新作リトグラフ展
会期:2016年11月10日(木)~12月12日(月)
営業時間:11:30 - 20:00(平日) 11:00 - 20:00(土日祝)
会場:イデーショップ 自由が丘店 (目黒区自由が丘2-16-29)
※リトグラフ作品はエディション入りで販売。11月23日(水・祝)からは、イデーショップ全店で買うことができます。