こんにちは、おこです。今回は、イタリア・フィレンツェで3月2~11日に開催された「フィレンツェチョコレート祭り2018」の様子をご紹介します。
チョコレート祭りは今年で12回目を迎える、フィレンツェでは風物詩のようなイベントです。イタリア全土のチョコレート職人たちが自慢の作品をひっさげて出店、北はトリノの伝統的なジャンドゥヤ(チョコレートクリーム)から、南はシチリアの太陽をいっぱい浴びたフルーツや唐辛子の入ったタブレットまで、来場者は自由に試食して気に入ったものを買うことができます。
今年の会場は、街の中央に位置するドゥオーモほど近くのサンティッシマ・アンヌンツィアータ広場。実は私、15年もフィレンツェに住んでいるのに、チョコレート祭りへの参加は初めてなのです。ブースの数が多く、全部試食するとお腹いっぱいになってしまうそうで、ワクワクしながら会場に到着しました。大きな広場は、職人さん達の作ったチョコレートの香りで一杯になっていました。
まず目についたのは、芸術的なチョコレートの数々。工具の形をしたチョコレートは見たことがあったのですが、TVゲーム機のコントローラーやコンピューターマウスまで登場していました。近代化の波かな? 錆びた感じがなんとも言えないです。食べるのがもったいないくらい。


そんなことを考えていたら、顔の大きさほどもあるナッツたっぷりのチョコレートが登場。しかも、そばに「Spezza la noia Con un morso!(割ってなんて食べないで!かぶりついて!)」と書かれています。まるで「ご飯を食べなさい!痩せちゃうわよ!」と自慢の手料理をふるまうイタリアのマンマのようです。職人さんのチョコに対する愛情を感じますね。

絶えず人が集まっていた人気のブースでふるまわれていたのは「CHUPITOSHOTS(チュピートショット)」。チョコレートでできたショットカップに、チョコレートとリキュール(お酒)を入れていただきます。チョコレートは、ホワイト、ブラック、ミルクのチョコレートファウンテンからチョイス。リキュールも洋梨や生薬の甘草、桃、さらには卵の黄身とラムで作ったトレントのデザートリキュールやカモミールまであります。私も初めて食べてみました。ブラックチョコに洋梨のリキュールを入れてもらい、一気に飲み干してカップごといただきます。ほんのり苦味のきいたブラックチョコと甘い洋梨のリキュールの相性が最高! チョコカップもほんのり苦いので後味もスッキリです。たまたま居合わせた女性たちと意気投合し、「チンチーン!(乾杯!)」。ついついお代わりしてしまいました。

イタリアでは、スーパーの肉や果物、野菜…なんでも量り売りが主流です。というわけで、チョコレート祭りでは、チョコレートも量り売り。この金塊かレンガかというような大きな塊は、クレミーノというチョコレートです。クレミーノは、コーヒーで風味を付けたホワイトチョコレートと、焙煎したナッツやアーモンドを細かく砕いて混ぜたチョコレートクリーム「ジャンドゥヤ」を何層にも重ね合わせたもの。通常は一口サイズのかわいい北トリノ発祥のスイーツです。あまりにも大きすぎて味の想像が付きませんが、試食させてもらったら、びっくり。とても柔らかくて、甘さがしつこくない、口の中でとろけるとっても繊細なチョコレートでした。

最後に、いろいろと物色した私の〝戦利品〟を紹介します。ホワイトチョコレートベース森の果実チョコレート。さんざんチョコを試食した後で、味覚もおかしくなっていたのですが、このベリーフルーツ色の瓶の中身、ひとさじ食べた瞬間にびっくりでした。チョコレートが甘酸っぱいのです。ホワイトチョコレートに森のフルーツ(黒フサスグリ、苺、ラズベリー、ブルーベリー)ペーストを混ぜたものだそうです。甘酸っぱいチョコレートクリームなんて初めて。朝食のパンやおやつにいただくのが楽しみです。

初めてのチョコレート祭り。芸術の国イタリアらしい優れたデザインチョコから、スローフードを推奨する国イタリアならではの、カカオの香りが印象的な手作りチョコレートまであり、チョコレートを通じてイタリアの歴史と文化を満喫しました。
(おこ@フィレンツェ)