ロシアの首都モスクワ出身で東京在住のアーティスト エレナ・トゥタッチコワ氏の初写真集『林檎が木から落ちるとき、音が生まれる』の出版を記念した個展「In Summer: Apples, Fossils and the Book」が、渋谷区恵比寿南のアートブックショップPOSTで開催されています。
この写真集には、トゥタッチコワ氏が幼少期の記憶をテーマに、ロシアの自然に囲まれて暮らす兄妹らのかけがえのない夏の日々を、美しい風景とともに2009年から継続的に撮りためてきた作品を中心に40点以上を収録。夏という季節が特別な意味を持つロシアで暮らすあどけない少年少女たちが、太陽の輝く季節がいつの間にか始まり去って行くように、知らず知らずのうちに成長し大人になっていくようすを追っています。トゥタッチコワ氏は、そんなささやかな、けれど誰もが経験するであろう変化を〝林檎が落ちる音〟という言葉で表現しています。


1984年にモスクワで生まれたトゥタッチコワ氏は、母国でクラシック音楽や日本の歴史を学んだ後、東京藝術大学大学院美術研究科(先端芸術表現専攻)で修士課程を修了。自然と人間の関わりや文化的現象を通じて、人間の記憶がどのように形成されるかに関心を抱き、リサーチを重ねることで土地や個人の物語を採集し、写真や映像、音、テキストによるインスタレーションとして発表しています。2012年からは、東京を拠点に活動しています。
会場には、写真集の中から、今夏に撮影された新作「Treasures」と、『林檎が木から落ちるとき、音が生まれる』の代表作、計13点を展示。刹那的でありながら懐かしく、記憶の奥に柔らかに触れる写真を観に足を運んでみてください。
In Summer: Apples, Fossils and the Book
会場:POST(渋谷区恵比寿南2-10-3)
会期:12月29日(木)まで。
営業時間:12:00~20:00
月曜定休