富士山やこけし、鯛などの日本をイメージする約10種類の和柄の手拭いで包まれた「まめぐい」の豆菓子(1個あたり1080円)。手土産に大人気だそうです

《新宿》女性バイヤーが選んだ和菓子の東京土産


 8月11日は初めての祝日「山の日」です。お盆休みも控え、長期休暇に入る人も多いのではないでしょうか。帰省やお呼ばれなど手土産を持って出かける機会が増える時期です。何を持参しようか悩みどころですね。そこで新宿高島屋の女性和菓子バイヤーの山本友里さんにお薦めの東京の手土産を選んでいただきました。
 入社6年目の山本さんは、最年少で店舗担当の和菓子バイヤーに就任して3年目になります。「若いお客さまにも和菓子を選ぶ楽しさや日本の四季を表現する和菓子の素晴らしさを知っていただき、和菓子に触れ合う機会を増やしたい」という思いでバイヤーの仕事をしているそうです。
 今回手土産を選ぶにあたっては「食べてしまったら何も残らないのは寂しいと思ったので、食べた後もそれを思い出すことができて、ずっと使えるものを中心に選びました」と話します。もちろん食べておいしいのは必須条件です。

「新宿高島屋」地下1階の和菓子売場銘菓百選の「東京みやげ」コーナー=東京都渋谷区


 まず、「お豆サイズの小さな手ぬぐい」を意味するブランド「まめぐい」の豆菓子(1個あたり1080円)。この手拭いは明治時代から続く染物技法で、職人さんが一枚一枚手染めで作っているそうです。豆菓子、きなこあめ、コンペイトーの3種の中身を、富士山やこけし、鯛などの日本をイメージする約10種類の和柄の手拭いで包みました。軽くかさばらないので、ちょっとした手土産にぴったりです。「かしこまりすぎない手軽さが受けて、1人で30個もまとめ買いするお客さまもいましたし、海外からのお客さまにも人気です」と山本さん。
 次に、「KOGANEAN」の「祝菓」(しゅくか 2268円)。どら(どら焼き)とこいねり、こがねもなかを各4個ずつ詰合わせ、上品なえんじ色の風呂敷で包みました。「食べた瞬間、『何、この皮は?』と衝撃を受けました」と話すどらは、山本さんの一押し。生地の中に餅粉を合わせてもっちりと仕上げています。こいねりは、イチゴやピーナツ、オレンジ味のモダンな洋風羊羹で、食べきりがうれしい一口サイズです。こがねもなかは、菓子の原点である四角にこだわり、正方形をしています。

「KOGANEAN」の「祝菓」は、どら(どら焼き)とこいねり、こがねもなかを各4個ずつ詰合わせています


 パッケージのかわいさと味で選んだというのが「銀座 菊廼舎」(きくのや)の干菓子「冨貴寄 金魚缶」(ふきよせ 972円)です。ふきよせは、古来より茶事には欠かせないお菓子として親しまれてきました。夏らしい水をイメージした金魚や波の干菓子をはじめ、コンペイトーや黒豆、和風クッキーなどを丸い小さな缶に詰めました。手土産にも最適ですが、自分用に買っても食べきることのできるサイズです。手に取ったときに目を引く団扇を添えたパッケージ、開けたときに広がる清涼感も格別です。

「銀座 菊廼舎」(きくのや)の干菓子「冨貴寄 金魚缶」は、かわいい団扇つきです


 味重視は「ぎんざ空也 空いろ」の「あんこパイ」(8個で1188円)です。いもあんとあづきあんをふんわりとパイ生地で包んで焼き上げました。いくつでも食べられそうです。また、日持ちがするので安心して手土産にできます。山本さんは「コーヒーといっしょにいただいてもおいしいと思いますよ」と話していました。

「ぎんざ空也 空いろ」の「あんこパイ」。ゴマの付いた方がいもあん


 最後にご紹介するのは、「清月堂本店」の「抹茶白玉ゼリー」(432円)です。つるんと冷たい抹茶味のゼリーに、やさしくほっこりした栗ともっちりした白玉を添えて、ほどよい甘さの北海道産粒あんと一緒にいただく夏季限定の人気デザートです。冷やすとよりおいしくいただけます。1個単位で買うことができるのも手頃です。

「清月堂本店」の「抹茶白玉ゼリー」


 どれもおいしそうで、自分でもほしくなります。じっくり選んで、訪問先でいっしょにいただく楽しみもできますね。

(※価格はすべて税込み価格です)


◆新宿高島屋 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2(平日と日曜は午前10時~午後8時、金・土曜は午前10時~午後8時30分) 問い合わせは☎03・5361・1111


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