不順な天気が続いていますね。でも、来週からは残暑の予報。そこで、夏終盤を乗り切るための熱中症予防対策や、快眠術、お得な冷房の使い方などを紹介する連載を、今回から4週連続でお送りします。
まずは、熱中症について。熱中症患者は例年、7~8月にピークを迎えて次第に減少する傾向にありますが、今年の夏は8月下旬から9月上旬に再び猛暑のピークがあると予想されていることもあり、まだまだ油断はできません!
また、熱中症の発生場所というと屋外をイメージしがちですが、消防庁が発表している発生場所別の緊急搬送人員をみると、意外にも住宅等居住場所が最も多く占めています。
<発生場所別の緊急搬送人員(2015年6月~9月)>

≪気温だけが原因ではなかった! チェックするべき「WBGT」とは?≫
一般的には「気温が上がると熱中症になりやすい」と思っている人が多いのではないでしょうか。しかし、気温以外にも留意するべきことがあります。
熱中症の危険度は環境省が出している「WBGT(暑さ指数)」という指標が使われていますが、この指標は屋外では【1(気温の効果):7(湿度の効果):2(輻射熱の効果)】、屋内では【3(気温の効果):7(湿度の効果)】で計算されます。この数値が高くなるほど熱中症のリスクも高まると言われており、この算出式から同じ「気温」でも「湿度」が高いと「WBGT」の数値もより高くなるのが分かります。
30度を超えなくても、湿度が高ければ熱中症の危険があるのです。

≪湿度が低いとなぜ熱中症予防につながるのか?≫
本当に湿度が低いと熱中症予防になるのか、熱中症に詳しい横浜国立大学教育人間科学部の田中英登教授に聞いてみました。
「同じ温度でも高湿度の方が暑く不快に感じ、低湿度のとき、より快適に感じます。その理由は人間の体温調節機能を快適な体温に保つために発する汗が、低湿度ではきちんと蒸発して気化熱によって体温を逃してくれるのに対し、湿度が高いと汗が蒸発しにくいためです。湿度が20%違うと体感温度は4℃違うといわれています。つまり湿度を下げれば、気温は変わらなくても涼しく感じることができ、熱中症予防につながります。」
≪屋内では湿度コントロールを意識しよう!≫
気温だけを基準にしてしまうと熱中症の危険が残ります。気温だけでなく湿度も忘れずにチェックし、屋内で湿度70%を超えている場合には、エアコンの設定温度を下げるか除湿機能を使って湿度を50%~60%に下げることが必要です。
夏の終わりも油断せず、湿度をコントロールして快適な空間で過ごしましょう。