夏終盤の暑さを乗り切るための対策を紹介している本連載。2回目は、快眠術についてです。
寝苦しい夜、少しでも涼しくぐっすり眠りたいと、いろいろ試している人も多いと思います。エアコンを使わず、暑さで目が覚めてしまったり、エアコンをつけっぱなしで冷え過ぎ、体がだるく感じたり・・・。トラブルが起きやすいのが今の時季です。
つけっぱなしでもタイマーでも「暑くてなかなか寝付けない」
ダイキン工業株式会社が「夏の寝室でのエアコンの使い方」について、20~70代の男女1000人を対象に調査を行ったところ、「一晩中つけっぱなし派(23.5%)」、「タイマー(切り/入り)派(53.1%)」となり、夏の寝室では「タイマー派」が主流であることがわかりました。
更に「一晩中つけっぱなし派」と「タイマー派」のそれぞれのエアコンの使い方で、「暑くて寝苦しい」経験をした人がどれぐらいいるのか検証したところ、どのエアコンの使い方でも過半数以上の人が「暑くて寝苦しい」経験をしているという実態が確認できました。

では、夏の夜の心地よい睡眠を取るためには、エアコンをどのように使えばいいのでしょうか。
ぐっすり眠るためのエアコンの使い方
睡眠とエアコンの使い方の関係について研究している奈良女子大学の久保博子教授は、「快適に眠るためには入眠時に『湿度』をコントロールすることが重要」と提言しています。
「寝ている間で最も発汗量が多いのが入眠直後です。夏場は室内でも80%ぐらいになることもあります。こうなると、汗がなかなか乾かず、不快感とともに体温調整も上手くいかず寝つきが悪くなるということにつながります。汗がべたべたと不快でないようにするためには、湿度を50%程度より低くするのがよいでしょう」。
一晩中エアコンを使いたい人は『28度以上に設定した「除湿運転」で上手に湿度を取って快適に』
設定温度を28度以上に設定し、除湿運転で湿度設定を50~60%に下げましょう。湿度を下げることにより、体温を冷やしすぎずに体感温度だけが下がり、入眠直後の汗をしっかり乾かすことができるため、眠りやすい環境になります。
※エアコンの機種によっては、「湿度 50~60%」という設定ができない場合もあります。

エアコンをつけっぱなしにしたくない人は『お好みの温度 & 切りタイマーを3時間』に
就寝直後は汗の量が多くなるので、タイマー運転で部屋を冷やすことで、湿度もコントロールされ、汗を乾かすことができ、入眠直後に眠りやすい環境になります。この時、「切タイマー」を3時間に設定すると、入眠直後の深い睡眠が温度変化で阻害されることなく2周期(※)確保できるために、前半の深いノンレム睡眠が安定的に取れます。
※平均的な睡眠周期は90分で1周期と言われています。
起床直後は、就寝中にかいた汗で体がべたついて、不快に感じる場合は、起床時間にあわせて、エアコンの「入りタイマー」をセットしておくとよいでしょう。

熱帯夜の困りごとと解決法(ダイキン工業株式会社)
また、ダイキン工業株式会社が20~70代の同じ寝室で眠る夫婦150組300人を対象にした調査では、エアコンの温度設定などをめぐってもめたことがあった夫婦が55.0%という結果もでています。
久保教授によると、体感温度は個人差、男女差が大きく、快適と感じる温度が異なることが原因なのだそう。夫婦で一緒に寝る場合にも、温度だけを意識するのではなく、湿度をコントロールすることが、けんかを防ぐためのポイントと言えそうです。
今年の8月は雨も多く89年ぶりの高湿度といわれています。快適な睡眠と夫婦げんか防止のためにも、室内の湿度をチェックし、「湿度コントロール」に注目したエアコン術をぜひ試してみてください。