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《プロフェッショナルの肖像「PRO-FILE」》蒼井優③ WEB EXTRA

コラム

理性や知識ではなく、自分の感性でとらえる

 公開中のアニメーション映画『ペンギン・ハイウェイ』は、作家、森見登美彦氏の同名SF小説を原作として色鮮やかな世界を描き出した。女優、蒼井優が声優として演じたのは、主人公である小学4年生の少年が憧れる歯科医院のお姉さん役。気さくで自由奔放で、どこかミステリアス―「すごく理想的な女性が描かれているな、と感じました」と蒼井は振り返る。
 主人公の〝研究対象〟ともなるお姉さんの謎が、物語を大きなかぎを握る。そんな存在は、「追いかけると思考から逃げていく。言葉にしようとすると難しい」
 録音初日には石井祐康監督にも相談したが、明確な答えは出なかった。だが、蒼井にとって悩みながら演じ抜いた時間が貴重なものだった。
 「調べればすぐに答えが出てくる時代に、作品についていろいろと考えるのは気持ちいい。理性や知識ではなくて、いまの自分の感性、感覚でとらえられることが楽しい」

 

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あおい ゆう

1985年生まれ、福岡県出身。
2006年に『フラガール』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞ほか多数の賞を受賞。近年の映画出演作は、『彼女がその名を知らない鳥たち』(17)など。『鉄コン筋クリート』(06)をはじめ、アニメーション映画への声の出演も多数


metro188★PH_CP01c0037B_t03_PH1920_0009_s.png© 2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会

『ペンギン・ハイウェイ』

全国公開中 

監督:石田祐康
キャラクターデザイン・演出: 新井陽次郎
脚本:上田誠(ヨーロッパ企画)
出演:北香那/ 蒼井優ほか
原作:森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』(角川文庫刊)
制作:スタジオコロリド
配給:東宝映像事業部

 



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