1772年にフランス・シャンパーニュ地方で創業し、いまも世界中で愛飲される高級シャンパン「ヴーヴ・クリコ」。その偉大なブランドの礎を築いたのが創業者の妻、マダム・クリコです。夫亡き後、27歳で事業を引き継ぎ、沈殿する澱(おり)を取り除いた澄んだシャンパンを造る手法を考案するなど革新的なアイデアでブランドを確立しました。その精神を体現する現代の女性に贈る「ビジネスウーマン アワード」が今年、日本で初めて開催されました。
9月13日(木)に開かれたセレモニーで発表された受賞者は、東京都現代美術館参事の長谷川祐子さん。金沢21世紀美術館の立ち上げに参加し、国内外でキュレーターとして現代美術の普及に尽力する功績が評価されました。
東京芸大大学院教授も務める長谷川さんは「マダム・クリコの遺伝子は、自分の切り開いた方法論をどう伝えるのかという伝達にもあると思う。その意味で、賞をかみしめたい」と話しました。
将来、いっそうの活躍が期待される女性に贈られる「ニュージェネレーション アワード」は、気仙沼ニッティング代表の御手洗瑞子さんが受賞。東日本大震災後、宮城・気仙沼で漁師の家族らが編んできた伝統のセーターを高品質商品として売り出し、雇用をも生み出しています。
御手洗さんは「マダム・クリコは夫を亡くして事業を引き継ぎ、事業を拡大した。震災後の大変なときに、事業を始めた身として共感を覚える。ヴーヴ・クリコの背中をみてがんばりたい」と語っていました。
1人の女性の精神を柱として、創業から約250年続く「ヴーヴ・クリコ」。賞を契機に、日本からも大きく育つブランドが誕生するかもしれません。