『手紙を書く女』1665年頃  ワシントン・ナショナル・ギャラリー National Gallery of Art, Washington, Gift of Harry Waldron Havemeyer and Horace Havemeyer, Jr., in memory of their father, Horace Havemeyer, 1962.10.1

《フェルメール展特集》③『手紙を書く女』『真珠の首飾りの女』


手紙を書く女

 17世紀のオランダでは、郵便制度の発達に伴い手紙でのやりとりが盛んに行われていた。フェルメールも手紙をテーマに6点の作品を描いている。女性の背後に掛けられた静物画には楽器が描かれていて、これは恋愛を示唆することが多い。彼女はきっと恋文を書いている途中なのだ。

真珠の首飾りの女

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『真珠の首飾りの女』1662-65年頃 ベルリン国立美術館

 © Staatliche Museen zu Berlin, Gemäldegalerie / Christoph Schmidt

 フェルメール作品の特徴のひとつは、静謐さと明澄さにある。この特徴は、描く要素を最小限に絞り込むことで生まれる。本作品も当初はもっといろいろなものが描かれていた。だが、最終的にそれらは塗りつぶされ、結果として、光に照らし出される白い壁が画面の大部分を占めることになった。その斬新な構図に彼の空間表現へのこだわりを感じることができる。

 フェルメール展
 会場:上野の森美術館(台東区上野公園1-2)
 会期:2019年2月3日(日)まで ※12月13日(木)は休館
 開館時間 9:30~20:30 ※日程によって変更あり (1日を6枠に分けた日時指定制の入場)
 前売り入場券:2500円、高校・大学生1800円、小学・中学生1000円
 購入はフジテレビダイレクト(http://fujitvdirect.jp/vermeer/)、インフォメーションダイヤル TEL0570-008-035 (9:00~20:00)など
 詳細は、www.vermeer.jp/





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