活躍がめざましいピアノグループを紹介する短期連載の2回目は、デビュー10周年を迎えた→Pia-no-jaC←(ピアノジャック)。日本のピアノインストゥルメンタルグループの先駆けとして、いまも進化する彼らの現在地を探った。
万華鏡のように色鮮やかな旋律とリズム
色鮮やかな万華鏡をのぞくような変幻自在のピアノの旋律が、打楽器カホンの疾走するリズムとぶつかりあって、ぞくぞくとする〝スリル〟が生まれる。ピアノジャックの音楽を聴くと、2人組とは思えない音の厚みに圧倒される。
ピアノのHAYATO(ハヤト)と、カホンのHIRO(ヒロ)はいずれも大阪を中心に活動するサポートミュージシャンとして出会い、2005年にユニットを結成。結成当初はベースを入れたこともあったが、「(2人組のほうが)未完成だけど面白い」(ハヤト)として異色の編成ができあがった。
最大の魅力は、2人の経歴を背景とした型にはまらない音楽の楽しさだ。ハヤトは3歳でクラシックピアノを始めるが、形式的なレッスンが合わず断念した。ただ、自宅のピアノで「音遊び」は続け、中学3年の合唱コンクールで伴奏したことが転機になった。
「先生から自由に弾いていいといわれ、課題曲の『グリーングリーン』が全然違う曲調になったが、ベストピアニスト賞をもらって、これでいいんだと思った」と振り返る。
ヒロも高校時代にドラムを経験したが、ペルー発祥の箱形打楽器カホンを知り、「直感的に演奏でき、(持ち運べて)フットワークも軽い」と気に入って独学で始めた。