祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理(ことわり)をあらわす
教科書にも掲載される平家物語の有名な一節ですが、この沙羅双樹の花を観賞できるお寺が京都にあるのをご存じですか。
京都市右京区にある妙心寺の塔頭「東林院」です。「沙羅双樹(さらそうじゅ)の寺」として知られ、現在恒例の「沙羅の花を愛でる会」が開催されています。

縁側に腰掛けてはかなくも美しく散った沙羅双樹の花を見つめるとものの哀れを感じますね
沙羅双樹は釈迦の入滅(死去)時、その近くに生えていたとされます。日本では本来のサラノキとは別種のナツツバキで代用されています。早朝に白い5弁の花を咲かせ、夕方には落花してしまうため、平家物語で「盛者必衰の理(ことわり)」とうたわれたのでしょう。とても刹那的な花なのです。

沙羅双樹はこんな可憐な白い花を咲かせます
訪れた拝観者らは、1日で散るはかなくも可憐(かれん)な花に見入っていました。本堂前の庭園では、花を付けた十数本から青苔に花が散り落ち、より一層のはかなさを演出していました。沙羅を愛でる会は今月30日まで行われます。 (写真はすべて写真報道局・寺口純平)

諸行無常を感じる庭です
東林院は、京都市右京区花園妙心寺町59。午前9時30分~午後4時。拝観料は抹茶付きで1600円、抹茶と精進料理付きで5950円。