ピーテル・ブリューゲル1世「バベルの塔」1568年頃 油彩、板。縦約60センチ×横約75センチ。下の古いレンガは色あせており、建設にかかる膨大な時間を思わせる Museum BVB, Rotterdam, the Netherlands

《上野》ブリューゲル「バベルの塔」展 「人間とは何か」を見つめて


 天まで届く巨塔を建てるぞと野心満々の人間に対し、神は怒り、互いの言葉を理解できないようにしてしまう。意思が疎通できなくなった人間はもはや、塔を完成させられない-。

 旧約聖書「創世記」に出てくる「バベルの塔」の物語。漠然と思い浮かぶのは、16世紀ネーデルラントの画家、ピーテル・ブリューゲルが描いた塔のイメージだ。ただしブリューゲルの「バベルの塔」は2点現存する。

 まずはオーストリア・ウィーンの美術史美術館にある1点で、1563年の作。もう1点が現在、東京都美術館(台東区)で開催中の特別展に展示されている、オランダ・ロッテルダムのボイマンス・ファン・べーニンゲン美術館所蔵の「バベルの塔」で、ウィーンの塔の後に制作されたとみられる。

大友克洋「INSIDE BABEL1」2017年 デジタルプリント、紙 ブリューゲルの絵画を基に、内部構造を推測し描いた作品 ©マッシュ・ルーム 大友克洋


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