天まで届く巨塔を建てるぞと野心満々の人間に対し、神は怒り、互いの言葉を理解できないようにしてしまう。意思が疎通できなくなった人間はもはや、塔を完成させられない-。
旧約聖書「創世記」に出てくる「バベルの塔」の物語。漠然と思い浮かぶのは、16世紀ネーデルラントの画家、ピーテル・ブリューゲルが描いた塔のイメージだ。ただしブリューゲルの「バベルの塔」は2点現存する。
まずはオーストリア・ウィーンの美術史美術館にある1点で、1563年の作。もう1点が現在、東京都美術館(台東区)で開催中の特別展に展示されている、オランダ・ロッテルダムのボイマンス・ファン・べーニンゲン美術館所蔵の「バベルの塔」で、ウィーンの塔の後に制作されたとみられる。
