先日久々に女友達とソウルに行ってきました。金曜の夕方便で出発して、日曜の夜に帰るという弾丸旅。ソウルマスターな友人のおかげで、一秒たりとも無駄のない充実した旅を満喫しました。買い物を思いっきり楽しむには、江南のカロスキルに泊まるのが理想的。オシャレなセレクトショップやビジュアルがかっこいい話題のお店が集まるエリア。そこに最近できた手頃なホテルに、私たちも宿泊しました。この近辺は整形通りと言われるほど、美容クリニックがひしめき合っているエリアです。ホテルロビーに到着すると、顔を包帯でぐるぐる巻きにした中国人の女の子がいました。いきなりミイラに遭遇したような衝撃。しかも彼女はその顔で彼とイチャイチャして、ついにはカップル自撮りを始めたのです。この国では整形は当たり前。日本からも整形ツアーがあるのは百も承知ですが、それにしてもカジュアルになったものです。
「今年のゴールデンウィークは美容整形クリニックが一番混んでいた」という話を聞きました。「10日連休とれたら、旅行より整形」なんだとか。整形のダウンタイムには10日は必要。だから、GW=整形ウィーク、みたいです。
次の日、友人の付き添いで、明洞にある美容クリニックについていくと、ここも大盛況。待合室には世界中からお客さんが来ています。中国、中東、アメリカ、ヨーロッパからも。そしてカップル率高し。メタボ解消、美肌ケア、ヒアルロン酸注入などは男性用コースもあるので、仲よく二人で美容クリニックデートもあるみたい。何よりもびっくりしたのはその値段。日本のほぼ半額で通訳つき。こりゃみなさん行くわけです。終わったら下にあるゴンチャでタピオカドリンクを飲んで。もちろん痛みはあるけど、気楽にレジャーのように楽しめる。これが今の整形事情なのでしょう。
日本に帰ってそんなことを話していたら、20代女子が「こんなのが話題ですよ」と見せてくれたのが“トリビュー”というアプリ。見てみると、美容整形についての赤裸々な口コミ体験記事が部位ごとに載っています。二重まぶたの整形のビフォー、アフターなどを、自撮りでシェアしているのです。投稿者はもちろん匿名ですが、その赤裸々ぶりがすごい。このアプリを開発した女性のインタビューを読むと、整形についてリアルな情報が欲しくても、ネット上には宣伝やステマだらけで、本当のところがわかりにくい。だからもっと正しい実例をシェアできるようにしたかったのだそうです。ユーザーからの実例報告だけじゃなく、これから施術を受ける人の質問コーナーもあり、それは切実で、リアル。まるで食べログの整形版のようです。
一方、明洞で今流行っているのは「再生」です。再生クリーム、シカクリームなどと呼ばれて、肌再生を促す成分が入っています。それ以外にも24金や炭酸、カタツムリ、蛇毒の成分入りなんてシートマスクもありました。
美容への執念は女性だけではなく男性も。韓国ではメイク男子も当たり前。服を買うよりメイクや整形に投資するのが効率的、なのか?インスタ時代だからこそ見た目が命。以前「整形は正義」と言っていた女の子がいました。今の20代はその勇気に共感するのだそうです。ソウルできれいになって美味しいものを食べる旅、はまりそう!
THIS MONTH'S CODE
#カロスキル
街路樹通りとも呼ばれ、オシャレショップやカフェが集中するエリア。話題のスタイルナンダがプロデュースする《3CE》のショップなどが人気。
#トリビュー
このアプリを立ち上げた毛迪(Mou Dei)さんは、リクルートに勤めていた経歴をもつ起業家女子。
#再生クリーム
上皮細胞成長因子のEGFや傷痕治療用の軟膏成分で、肌全体の調子を素早く改善してくれる、と言われる再生クリーム。代表的なのは《エルツティン》や《ドクタージャルト》など。