text: Sayoko Kusaka edit: Kohei Nishihara(EATer)

街中にあるドラッグストアのやさしさ[フェムトーク]


女性のココロとカラダのケアを考え、よりよい未来につなげる「Fem Care Project」。本誌編集長・日下紗代子が、さまざまな人にお話を聞きながら、女性の健康課題や働き方について考えていきます。


 薬や洗剤、コスメまで。東京に住む人であれば、街の青い看板に日々お世話になっている人も多いのではないだろうか。私もその一人だ。トモズといえば、処方箋と日用品。1993年オープンの第1号店から調剤室併設を基本に展開する一方で、医療やヘルスケアを中心に、幅広い日用品をそろえる「ドラッグストア」の一面も強い。企業が目指すビジョンとして2023年には、「みんなを笑顔に変えるトモズ発のかかりつけドラッグストア」を掲げた。注力しているテーマのひとつには「睡眠」がある。それを推進する同社の小室伊都子さんと、睡眠健康指導士の資格をもつ梶田千春さんに、街なかのかかりつけドラッグストアとして、いま睡眠に力を注ぐ理由や想いについてお話を聞いた。

「24時間戦えますか」から
「しっかり休んで戦おう」の時代へ

 トモズが睡眠に力を入れはじめたのは、3年ほど前のこと。「調剤薬局として全国の薬局とのネットワークをもっていますが、そのなかでも広島県の『オール薬局』というお店が、『薬をなくそう』というおもしろい取り組みをしていて。対症療法で薬を飲み続けるのではなく、生活改善を行うことで薬を出されない状況をつくっていくことが本来の薬局の使命ではないか、と。オール薬局さんの考え方に共感しました。そのころ、物販でも睡眠に関する商材が増えており、社会全体の睡眠に対する問題意識も高まってきていました。そこでトモズとしても、ただ売り場で物を売るのではなく、睡眠に対してお客様の背中を押すワンアクションにつなげたいと考え、『ねむりの窓口』をスタートさせました」

 「ねむりの窓口」は、睡眠計測機を1週間貸し出し、計測結果を可視化。そのデータをもとに、トモズに所属する睡眠健康指導士が適切なフィードバックとアドバイスを行うサービスだ。一般向けのみならず、在宅医療向けとしても、がん治療や認知症の方の徘徊など、睡眠状況を知ることが調剤面の向上につながっている。

 「眠りは、主観がとても大事なんです。どんなに結果がよくても、自分自身が『眠れているか』という気持ちを持てているかが、質の高い睡眠につながります。人と比較できない。だからこそ私たちのような専門家を介在させていただく必要があるんです」(梶田さん)

 実際、なんだか眠れない気がする人や、ちゃんと眠れているかを確認したい人の安心材料として利用されることも多いという。

 「『ねむりの窓口』だけではなく、私たちはこれまでも情報発信を大事にしてきました。コンテンツとサービスを通じて、漠然と悩みを感じている方に、来てみたら、目に留まって、気がついて、試してみようと思える工夫を日々模索しています。昔は、『24時間働けますか?』といった、起きて仕事をするための商品訴求が多かったですが、いまはその逆。カフェインレスや、夜用のものが売れます。戦うためにも休もう。そんな提案が必要だと感じています」

答えがあるかもしれない
場所でありたい

 「以前店舗にいたとき、絶望した顔で離乳食売り場にいたお客様がいました。そんなときに『商品に頼っていいんです。気になれば、無添加もありますよ』とお声がけができる店が理想です。たとえば、睡眠でも、産後の眠れないって、私たちだけで解決できるほど簡単じゃないですよね。なのに、『眠れてますか?』なんてPOPは違うと思っていて。そういう細かい機微に、ちゃんと向き合える店舗でありたいなと思います」

 来店者の7割以上が女性だという。健康なときでも、心身に不安があるときでも、トモズに行けば何かに気づき、答えがみつかるかもしれない。そんな安らぎの場でありたいと、小室さんはいう。

 「日本人のとくに女性は睡眠時間が少ないと言われています。もちろんその背景には、社会の構造上の問題もたくさんあります。でも仕方ないではなく、自分のカラダにも向き合ってほしい。そのモヤモヤした思いに対して、相談できる人がいるということ。そのことに気づいてほしいし、そのひとつの選択肢に、トモズがあったら私たちもうれしいです。睡眠健康指導士として、よりよい睡眠の工夫を伝えたくてうずうずしている社員がいっぱいいますから(笑)」

 ただ物を並べて売るだけではない、街なかのドラッグストアのやさしさには、一人一人の悩みに寄り添うサービス、少しでも快適な毎日を送るためのヒントに気づいてもらう工夫の数々と、たくさんの愛がある。ちょっと疲れたら、ひと休み。そんなときはトモズをのぞいてみるのも、いいかもしれない。

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『ねむりの窓口』は現在、練馬高野台店、池尻大橋店、白金高輪店の3店舗で展開。今後拡大していく予定だ。そして、来月9月号のメトロポリターナでは、睡眠を大特集!トモズも登場します。なんだか眠れない気がする、そんな漠然とした睡眠の悩みを解消する気づきになるよう、一生懸命準備中です!

「ねむりの窓口」詳しくはこちら

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小室伊都子さん
株式会社トモズ 営業推進部長 兼 TDXプロジェクトリーダー。2019年に、住友商事からトモズの営業推進部へ出向。23年に現職。

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梶田千春さん
株式会社トモズ 店舗運営部上席チームリーダー。 2004年入社。2018年にブロック長を経て現職。管理栄養士、睡眠健康指導士取得。


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メトロポリターナ編集長
日下紗代子

そうだ、トモズへ行こう!

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Fem Care Project

「フェムケアプロジェクト」は、産経新聞社が主催する、女性の心と身体の「ケア」を考え、よりよい未来につなげるプロジェクト。女性特有の健康課題や働き方について情報発信をしながら考えていく。





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