未来は誰にもわからない。でも、「いま」の積み重ねがその先をつくっていく。「変わろう」という思いは静かに広がっている。フジテレビ社員の「いま」の思いと行動を、プロデューサーの江本薫さん、アナウンサーでありサステナビリティ経営推進部の運営にも携わる新美有加さん、撮影中継取材部でヘルスケア勉強会を推進する峯武史さんの3人に聞いた。
変革プロジェクトによる変化と推進
ー所属されているサステナビリティ経営推進部について教えてください
フジテレビの未来を見据え、人権尊重の徹底や人的資本経営が、効果的に社内へ浸透するよう取り組む部署です。そのために「サステナビリティ経営」の実現に向けた議論を行う「サステナビリティ経営委員会」と、そのもとに設置された人権、人的資本経営、リブランディング、気候変動・環境の4つのプロジェクトの運営などを推進しています。
ー女性の働き方には具体的にどのような課題があると感じていますか
たとえば産休・育休から復帰してきた女性が大きなブランクを感じていることをよくききます。でもその背景には、女性が家庭の役割を負担することが前提となってしまっている構造的な問題があると学びました。また、小さい子供がいる女性の仕事が長引くと「お子さんがおうちで待っているから帰らなくていいのですか」とつい声をかけたりしますが、本人のキャリアからすると、実はそういう声掛けは優しさではないかもしれないと感じることがあります。
ー力を入れて取り組まれている、ジェンダープログラムの推進とはどのようなものでしょうか
職場や社会でジェンダー平等の理念を実現するため、制作現場や営業、経営企画などから社員が参加して、ジェンダー学習プログラムを行いました。外部アドバイザーによる「ビジネスと人権」や「ジェンダーギャップ」などの講演やワークショップを行い、社内にどんな課題があるか洗い出し、改善に向けたロードマップを考えました。参加した社員が旗振り役となって、学んだことを各部署に戻って広げてくれています。これも、サステナビリティ経営が効果的に社内に浸透する仕組みの一つです。また、私自身もこの活動に携わる中で、アナウンサーとして向き合ってきた言葉の選び方や、情報をどう伝えたらわかりやすいかなどたたき込まれた経験がいかされていると感じています。
一改革への取り組みを進めていく中で、社内で変化を感じることは
「人権」をはじめとするサステナビリティに関連する考え方は日進月歩で、社会の変化や価値観の多様化にあわせて常にアップデートしていくことが必要だと思います。少しずつですが、何かを決断するとき、誰かを傷つけていないか一度立ち止まる人が増えたかなと思います。
メディアとしての責任
ー今後、働き方、人権についてのアップデートをどのように進めていきたいですか
働き方や人権に関する経験を人と話したり、振り返ったりすることで、自分の中の変化に気付き、ようやく自分のものになっていくと思います。時間がかかります。そのようにして体得した意識のもとで創り出すコンテンツを通じて、それがしっかり伝わったら、誰も傷つけることのない社会の実現に貢献ができるかもしれないと思っています。メディアには、そのような役割もあると借じています。

サステナビリティ経営推進部
フジテレビアナウンサー
新美有加さん
2015年入社。アナウンサーで培った言葉の選び方や伝え方をいかし、人的資本経営戦略の推進に尽力する
ジェンダー・ブログラムでジェンダー平等の意識を育む
フジテレビが職場や社会でジェンダー平等を進めるための「WEPs(女性のエンパワーメント原則)」に署名したことをうけ、その理念を実現するため、「サステナビリティ経営委員会」のもとに設置された「人権」と「人的資本経営」プロジェクトメンバーを中心に行っているプログラム。社内のジェンダーギャップの洗い出し、ジェンダー平等の意識の醸成などに向け、専門家の講義、性被害者団体など事者団体との対話、ワークショップなど全6回実施。
