エア本屋の「いか文庫」。閉店後の店内で交わされる店主とバイトちゃんのイカした会話、本のお話。
バイトちゃん(以下 バ) :今日もおつかれさまでした!
店主(以下 店) :今日は外国人のお客様多かったねえ!
バ:本当に!そういえばこの前、我が家に海外から友人が来ていて、一緒に東京観光をしました!
店:どこを案内したの?
バ:原宿に行きたいとリクエストがあったので、竹下通りでプリクラを撮って、ラテアート専門店に行きました。今、ラテアートのお店は海外の方に人気みたいです。意外ですよね。
店:うん、すごく意外!外国人って、日本人が知らないことに詳しかったりするよね。私もこの本を読んで知ったんだけど…。
バ:どんな本でしょう?
店:『ニッポン人のためのTOKYOぶらり再発見 なぜか外国人が集まる[注目]スポット50』。
バ:おお!
店:それこそ、原宿とかアメ横、お台場ものってるんだけど、「カプセルホテル」とか、「鳥貴族」とか、「富士そば」とかも紹介されてるの!意外すぎるよね!
バ:富士そばまで!
店:いか文庫のお気に入りの渋谷のそば屋さんあるじゃない? この間久しぶりに行ったら、外国人であふれていてね。呼び出し番号182番のことを「ワンエイトツー!」って呼んでて、一瞬自分だって気がつかなかったよ。
バ:ワンエイトツーって!(笑)。私の海外の友人も、日本の麺類は最高だと言ってましたよ! そばもうどんも、出るのが早いし、安いし、うまい! と。
店:そうなんだ! あと、東京でおいしいといえば、最近出た『東京のごちそう』もおすすめ。このムック本をつくったメンバー、全員が20代なんだって。
バ:へぇ〜! 写真も良いですね!写真集みたい!
店:うん、そうなの。一番初めに出てくる定食屋さんの焼き魚を見て、思わず魚を買いに行っちゃったくらいだもの。
バ:たしかに焼き魚、美味しそうです…。お腹減ってきちゃった。
店:文章もとても丁寧で、読んでいてじんわり豊かな気持ちになるよ。取材してる人が、取材先のお店に尊敬の気持ちを持って訪れているんだな、だからお店もそれに真摯に応えてるんだなっていうのが伝わってくる感じ。
バ:読んでみたい!
店:東京って、新しいものが次々と生まれては消えて行く街だって思いがちだけど、反対に流行りものに流されない、ずっとずっと通い続けたいと思うお店もあるんだってことを教えてくれる本でもあるんだよ。できればこういう東京のことも、日本の人たちだけじゃなく、世界中の人たちに知ってほしいなぁ…。
バ:奥深いですね、東京。
店:うんうん、まだまだ知らない魅力が眠ってるよね、東京。
いかぶんこ
お店も無いし、商品も無いけど、日々どこかで開店しているエア本屋。本と本屋が好きな店主と、イカが大好きなバイトちゃんの2人で、今日もどこかで開店中