店主(以下 店):バイトもりもり、今日も出張おつかれさまでした!
バイトもりもり(以下 も):おつかれさまでしたー!実は明日、東京で行こうと思っているところがあって…。
店:明日はちょうど休みだもんね。どこに行くの?
も:とある文豪のお墓、なんです。
店:お墓まいりに行くの!?
も:はい!最近、山崎ナオコーラさんの『文豪 お墓まいり記』という本を読んだら、行きたくなってしまいまして。
店:あ、私も最近読み始めた本だ!この本、現代の作家が、昔の作家に会いに行くっていうのが面白いなと思って読んでるんだよね。誰のおまいりに行く予定?
も:“内田百閒”です!
店:へぇ!渋い!私はまだ百閒の章は読んでないんだけど、お墓はどこにあるの?
も:中野区の金剛寺というお寺にあるそうです。
店:百閒以外では、どの作家に会いに行く話が面白かった?
も:たくさんあるんですが、個人的には、大阪にある織田作之助の話がおもろかったです!
店:そうか、もりもりは大阪在住だから、身近に感じたのかしら?
も:それもあります!あと、ナオコーラさんは大阪出身の作家の津村記久子さんと一緒にお墓まいりをされているんですが、津村さんがいることで、大阪の街や空気も含めて織田作之助の魅力が伝わってくるところが、すごくいいんです。
店:お墓まいりっていう行動から作家の魅力が伝わるって、不思議で面白いね。織田作之助にも、興味湧いてきた!
も:私も文豪の本をあまり読んだことがないんですが、この本を読んでからすごく興味がでてきて…実は今、文豪にまつわる本をもう1冊読んでます。
店:何を読んでるの?
も:竹田昼さんの『ヒャッケンマワリ』という本で、その名の通り内田百閒を描いた、コミックエッセイです。
店:百閒の人となりがわかるような漫画なのかしら?
も:そうなんです!『文豪 お墓まいり記』にも出てくる、夏目漱石や芥川龍之介との交流や、鉄道好きで猫好きで、借金をしたりするけどなんだか憎めない百閒の愛される人柄が、ほのぼのとした絵から、すごく伝わってくるんです。
店:憎めない人柄の文豪、いいなぁ。じゃあ、その本を読んだら、百閒の本も読みたくなるんだね。楽しくなりそう!
も:ほんまに!こうやって1冊の本を読んで、そこからどんどん読みたい本が増えていくわくわくを久しぶりに体感できました!
店:現代の作家からつながる、昔の作家への関心っていうのもいいよね。明日のお墓まいりも、楽しんで来てね。