『あげものブルース』 著:本秀康 亜紀書房 1000円 『東京 わざわざ行きたい 地元の揚げもの屋さん』 GB 1600円

コロッケ、唐揚げ、イカフライもいいなぁ《いか文庫 本日は閉店なり》


バイトちゃん(以下バ):店主、シンチャオ!(ベトナム語で“こんにちは”)

店主(以下店): シンチャオ〜!バイトちゃん、このあいだベトナム料理屋さんに行ったよ。

バ:何食べました?私、ベトナムに来てから、揚げ春巻きにハマって、週に一度は揚げているんです。ベトナムと言えば生春巻きを思い浮かべる人が多いと思うんですけど、私が住んでいるハノイの名物は揚げ春巻きなんです。

店:食べたよ!私は揚げ物好きだから、この『東京わざわざ行きたい地元の揚げもの屋さん』って本を見つけたときも、テンション上がったの!

バ:表紙のお店、いい味ですね〜。

店:でしょ。東京にある揚げ物屋さんが65軒も紹介されてるんだ。春巻きもあるし、バイトちゃんの好物、コロッケのお店も、ほら。

バ:私の好きな揚げ物ランキング1位のコロッケ!

店:ほかにも、唐揚げ、メンチ、カレーパン、フライドポテト、ドーナツ…しょっぱいのも甘いのもあって、見てるだけでお腹が減るの。

バ:最高ですね。日本のコロッケが恋しい!

店:え?ベトナムにコロッケはないの?

バ:ないんです。でも、こちらにある材料で試行錯誤しながら手づくりしてます!そうそう、私も気になっていた揚げ物の漫画があって。この『あげものブルース』です!3人の男たちの、笑いあり涙ありの人生が、唐揚げ、てんぷら、とんかつとともに描かれていて、揚げ物の話なのに、じんわりと心あたたまるお話でした。

店:それ、私も最近読んだよ。読む前はただ揚げ物を美味しく食べるんだと思ってたんだけど、物語がインドにまで飛ぶくらい、壮大な話でもあったよね。

バ:はい。人の死に直面したりとか…。じつは、この漫画に登場するてんぷら屋さんのモデルになったお店に、私も昔行ったことがあるんです。店内は、ほとんどのお客さんがサラリーマン。カウンター席から、てんぷらが揚がるのをじっと見つめている姿が、印象的だったのをよく覚えています。あのとき私の隣にいた人が、この漫画に登場する一人かもしれないなって。

店:なるほどなぁ。揚げ物って昔から食卓に当たり前にあるし、歴史あるお店も多くて、懐かしさや思い出も呼び起こす食べ物だよね。この2冊を読んで気づいたよ。

バ:衣の中には、いろんな思いが詰め込まれているんだ、きっと…。

店:そうだねぇ…。

バ:店主、昔よく一緒にいった下北沢のとんかつ屋さんにまた行きませんか?イカの写真とか置物が飾ってあったあのお店。

店:たしか店主さんの趣味がイカ釣りだったんだよね。ぜひ!

バ:やったー!次に日本へ帰国するときの楽しみが一つ増えた!






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