めくるめく本の世界を堪能する[気ままに駒込 02]

おでかけ

 歴史的なコレクションを眺めたり、展示を鑑賞したり、本屋さんで本を吟味して購入したり…。さまざまな本の楽しみ方を体感できる「ブックストリート」の一角で、めくるめく本の世界を満喫しよう。


東洋文庫の創設者、岩崎久彌氏が現在の金額にすると約70億円で購入したという貴重なコレクション

時間を忘れて本の世界に浸る、おひとりさまならではのひととき。

 庭園を楽しんだあとは、不忍通りへ。谷根千エリアを中心にさまざまな書店が立ち並ぶ、別名„不忍ブックストリート“とも呼ばれるこの通りでは、ブックカルチャーを体感できる2つのスポットが楽しめる。

 まずは、「東洋文庫ミュージアム」の「モリソン書庫」。床から天井近くまで約2万4千冊の書籍がひしめき合う巨大な本棚は、まるで物語の世界に迷い込んだかのような美しさ! 歴史ある貴重なコレクションのため、直接手にとって見ることはできないけれど、ソファに座って目の前で眺めるだけでも楽しい、ぜいたくなひとときを過ごすことができる。

 そこからすぐ近くには、キュートなカバのイラストが描かれた青い看板が目印の、「BOOKS 青いカバ」も。東洋文庫ミュージアムのすぐ隣にあるこちらは、今年新しくオープンしたばかりの街の本屋さん。古書を中心にさまざまなジャンルの本をそろえるこの場所で、さんぽ帰りに家へ持ち帰る本をセレクトするのも楽しいかもしれない。

 こんなふうに、時間を気にせず自分のペースで過ごせるのも、おひとりさまならではの醍醐味(だいごみ)。駒込のブックカルチャーを担う2つのスポットに、ぜひ足を運んでみよう。

高さ約9mの本棚は、奥行きのある3段階層になっている。天窓のある天井は高さ約10 m

100万冊以上のコレクションを収蔵する『東洋文庫ミュージアム』

 世界でも有数のコレクションを誇る「東洋文庫ミュージアム」は、東洋学に関する資料を集めた研究図書館。オーストラリア人ジャーナリストのモリソン博士が20年もの年月をかけて収集した本が並ぶ「モリソン書庫」には、東洋に関する貴重な書籍がそろう。書庫の裏は年に3回入れ替わる企画展の展示スペースで、世界中から集められた東洋の文化や歴史、図鑑など、さまざまな資料を眺めることができる。


吹き抜けになっている1Fの展示会場「オリエントホール」。16mもの長い展示ケース内には、世界中の貴重な古書がならんでいる


企画展にあわせてモリソン書庫のガラスケース内にも、東洋文庫の書庫から厳選された資料が展示される

Toyo Bunko Museum

文京区本駒込2-28-21
(03-3942-0280
[営]10:00〜19:00(入館は18:30まで)
[休]火(火曜日が祝日の場合は翌平日)、年末年始
[入場料]一般 900円/65歳以上 800円/大学生 700円/中・高校生 600円/小学生 290円www.toyo-bunko.or.jp/museum

駒込のニューフェイス!『BOOKS 青いカバ』

 今年1月にオープンしたばかりの「BOOKS 青いカバ」は、“ずっと GOOD BOOKS”をテーマに新刊と古書をあつかう本屋さん。もともと都内の大型書店に勤務していた店主の小国さんは、“ 予想外な本との出会いが生まれる場所”として街の本屋さんをオープンしたかったそう。絵本、小説、雑誌に加えて、食やアート、ビジネス書からコミックにZINEまで、ジャンルを超えて本が並ぶ。子どもから大人まで楽しめるバラエティ豊かなラインアップがうれしい。

古書と新刊の割合は9:1。入り口付近の棚には新刊と古書をミックスした本棚や、絵本が並べられている

小国さんセレクト!さんぽにオススメの3冊。

1.佐藤初雄監修『13歳までにやっておくべき50の冒険』

記録用の書き込みもできる、50のミッションが書かれた体験型の絵本。読んでいると思わず体を動かしたくなるか

2.中村至男『どっとこどうぶつえん』

動物園の生き物がドットで表現された絵本。大人も子どもも楽しめるグラフィカルな絵がユニーク

3.谷川俊太郎『詩めくり』

1日を終える就寝前にぴったりの詩集。さんぽ終わりの1日を締めくくる本としてぜひ


BOOKS Aoi Kaba

文京区本駒込2-28-24 谷口ビル 1階
[TEL]03-6883-4507
[営]月〜土 1 1:00〜21:00 日・祝日 1 1:00〜19:00
[休]火



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