まずはシャンパンとたこ焼きで乾杯!
塚本(以下、塚):横丁プロジェクト が立ち上がってから2年半、いよい よ横丁がオープンしますね。
マッキー牧元(以下、マ):そもそも、 なんで僕に声をかけてくれたの?
塚:虎ノ門って、やっぱりビジネスのイメージが強いじゃないですか。だから、僕らとしては、この街で働く人以外でも訪れたくなるような企 画を考えたいって思っていたんです。
マ:それが食だったと。
塚:そうです!食で何か新しいことをやってみたいと。そのためには、幅広いジャンルに精通している方の協力が必要だと思って。それでマッキーさんにお声がけさせていただきました。
マ:いま「食」ってものすごいブーム だもんね。それはすごくいいことだ と思うけど、一方で僕は、食があまりにも情報化され過ぎているなという危機感もあって。
塚:SNSやグルメサイトには食の情報が溢れてますよね。
マ:僕は、何を食べるのかというこ とよりも、誰とどんなふうに食べるのかということが重要なんじゃないかと思っている。食を通じて人とつながるということ。それがやっぱり楽しいんだよね。だから、「虎ノ門横丁」では、人と人のふれあいが生まれる街のようなものをつくりたかった。
塚:そのための仕掛けのひとつが「寄合席」ですよね。横丁内の各お店にもそれぞれ専有スペースがあります が、全店に寄合席用のメニューも3〜4種類用意してもらっていて、それをフロア内に何カ所かある寄合席で食べることができる。
マ:そう、名店の料理を一皿から!
塚:しかも、たこ焼きからジビエ料理まで、本当に幅広いジャンルの料理がそろっている。
マ:横丁に並ぶ店は、僕が自分で行きたい店であり、友人を連れて行きたい店だから。どの店も自信をもっておすすめできます。
塚:各店から、好きな料理を選んで 自分だけのフルコースなんてものも つくれちゃうわけですよね。
マ:友達と一緒に行って、みんなでメニューを組み立てるのも楽しいと思うよ。
塚:せっかくなので、メトロポリター ナの読者に向けて、おすすめのコー スをお願いします。
マ:まずは「虎ノ門横丁セラー」だね。
塚:約1500本のワインが入るセ ラーがあって、ここで買ったワインボトルを無料で各店舗に持って入ることができます!
マ:無料で持ち込めるなんて太っ腹 だよね。そこでシャンパンを。そして「金だこ」のたこ焼きをアミューズに。
塚:シャンパンとたこ焼き!
マ:そう、そしてアミューズを食べな がら次何を食べるか考える。女性におすすめなのはエスニックかな。「KOREAN IZAKAYA ジャ ン」かタイ料理の「ソムタムダー」へ。ヘルシーだし、東京ではなかなか見られない料理があるのでぜひ食べてみてほしい。
塚:各店には「はしごカウンター」と いうスペースもあって、その店のメ ニューを一品から、立ち飲みスタイルで味わえます。寄合席とあわせて利用すると、選択肢が広がりますね。
マ:肉好きな人なら、メイン料理で 肉に行ってもいいよね。たとえば 「ELEZO GATE」のジビエとか。 最後の〆は「si si 煮干啖」のパ スタや、「香港焼味酒家赤坂璃宮」 で焼豚丼やワンタンメンもおすすめ。
塚:ちょい食べ、ちょい飲みができるからこそのラインナップ!
マ:そのあとは、余裕があったら「虎 ノ門酒場器楽亭+」で飲み直してもいいし、食後酒に「酒食堂虎ノ門蒸 留所」でクラフトジンもいいね。
塚:これは贅沢だなぁ。自分だけのオリジナルな楽しみ方を見つけてほしいですよね。
マ:何をどう組み合わせて食べるか、こういう楽しみは尽きないよね。隣に座った人や店の人たちとの会話も楽しめる。人と人がつながり、店同 士の交流も生まれて、互いに協力しながらお客さんを楽しませる工夫をどんどんしていってくれると思うんだよね。
塚:生みの親、マッキーさんは「虎ノ門横丁」の”名誉会長”ですね!読者のみなさん、横丁を訪れたら声をかけてみましょう!きっととっておきの楽しみ方を教えてもらえるはずです(笑)。
マ:いろいろな交流が生まれるこの横丁は、飲食店街ではなくひとつの街。こんなに面白い場所は、なかなかないと思うので、ぜひみなさん遊 びにきてください!
PROFILE
タベアルキスト マッキー牧元
立ち食いそばから割烹、フレンチからエスニック、スィーツから居酒屋まで、日々飲み食べ歩き、食に関するさまざまな執筆活動を行う。昨年訪問した飲食店はなんと約600店鋪!
森ビル 虎ノ門横丁開発担当 塚本 雅則
ビジネスタワーの店舗運営担当者として、さまざまなテナントを集める。「虎ノ門横丁」の開発では、マッキーさんと二人三脚で26の店を口説いた。この2年半で体重は4kg増。